気ままな詩人

48グループの創作小説を書いています。じゅりれな、さやみるきーメインになります。SKE、NMBの支店推しです。苦手な方は退室ください。

片想いFinally 番外編⑤

夕陽もすっかり落ち、2人は神社を後にした


珠理奈は玲奈を乗せて走る


「このまま送るよ―玲奈ちゃん」


「え、でも、遅いし・・・・うち遠いよ」


「いいよーだって明日休みだし」


「・・・ホント?ありがとう///」


「あ、でも明日もデートね♪」


「うん・・・」


玲奈はきゅっと珠理奈につかまる腕に力を込め、背中にもたれかかった



「玲奈ちゃん。ちょっとだけ寄りたいところあるんだけど・・・いい?」


「うん、いいよ」


「ありがと!」


そういうと珠理奈はスピードをあげた



――――――


珠理奈が連れてきた場所は


駅前のショッピングモールだった


「用があるのってここ?」


玲奈は首をかしげる


「うん、あそこ」


珠理奈が指をさしたのはアクセサリーの露店だった



「交換してくるよ。」


「え、でも・・・」


困惑する玲奈をみて珠理奈は笑った


「違うよ。私の方の指輪。玲奈ちゃんが中指にするんなら私も中指にしなきゃね。ちょっと待っててね」


そういって露店の方に走って行った



(あ、そうだペアリングなんだ・・・)


玲奈は改めて指輪を見て照れ臭くなった



―――


「いらっしゃい。あ、昨日の子。どうだった?」


「あのーサイズ交換してもらってもいいですか?」


「あ、やっぱり合わなかったの?」


「うーん、相手の方は交換しないんだけど、こっちを交換してほしいんだ」


そういって珠理奈は指輪を見せた


「中指に合うサイズください。」


「え、中指?」


店員は驚いたが


少し離れたところで珠理奈と同じ制服の子がこちらを見ているのに気付き


理解した


「・・・わかった。あと、相手の指輪もちょっと借りていい?」


「え?」


「サービスしてあげる」


そういってにこっと笑った


―――


「玲奈ちゃん」


珠理奈は玲奈の元まで戻り


指輪をもらって、また露店の方に戻った



「はい、これ」


珠理奈は玲奈の指輪を店員に渡した


「じゃあ、ささやかなサービスですけど。がんばんなよ」


「ありがと」


珠理奈は照れ臭そうに笑った



―――


「珠理奈、何話してるんだろう・・・?」


突然走ってきたかと思えば指輪を持って、また露店の方に行ってしまった珠理奈の行動が理解できなかった


「おまたせー」


珠理奈がにこにこしながら走ってきた



「はいっ!」


珠理奈は指輪を差し出す


「店員さんが親切でさ、イニシャル入れてくれたの」


「え・・・?」


指輪の内側には[J&R]


と彫られていた


「あとね、この指輪はこうすると・・・」


珠理奈は2つの指輪をあわせる


すると、くぼみが合わさりハートマークになった


「あ・・・」


「ね、なんかおしゃれでしょ。2人だけの秘密みたいで」


にこっと笑い


珠理奈は玲奈の中指に指輪をはめる


「これでお揃いだね」


珠理奈は自分の中指にも指輪をはめて


うれしそうに笑った


「ありがとう、珠理奈///」


玲奈も指輪をした手を片方の手で握り締め


珠理奈を見て笑った



「さ、帰ろっか」


「うん///」



2人は自転車に乗り


夜道を走るのだった




―――――――――


週明け


珠理奈は保健室のドアを勢いよく開けて入る


「いらっしゃーい」


「なんか嬉しそうだな」


篠田と小嶋がドアの方を向き笑う



「じゃーん!」


珠理奈は指輪を見せた


「な・・・買ったのか?」


「えーすごいね―!」


「うん!お揃いなんだよー!」


「あれー?珠理奈たちも中指なんだ?」


小嶋が首をかしげながら聞く


「う・・・それはサイズが合わなくて・・・」


「へ?」


篠田も驚いて珠理奈の方を見る


「いや、でも玲奈ちゃんは最初にくれたプレゼントだから交換は嫌だっていってね。だから中指なの。そんなこと言う玲奈ちゃん可愛いでしょー?」



珠理奈は指輪をあげた時の事を思い出し


2人にのろけていた



「・・・・・お前もか」


「へ?あ、そうそう。中指にしてるのは一緒だよねー♪」


「・・・」


篠田はだまってコーヒーをすすった



「そういや、麻里ちゃんたちはなんで中指なのー?」


「・・・」


「・・・麻里ちゃん?」


珠理奈は不思議そうに篠田の顔を覗き込む


「・・・内緒」


そういって珠理奈のおでこをぺしっと押さえた


「えーケチ―」


珠理奈はムスっとして小嶋の方をちらっと見たが


ごめんねとウインクされた


「ほれ、授業始まるぞ。帰った帰った」


「なんだよー。てか麻里ちゃんだって入りびたってるじゃん」


「私はいいんだよ。職員の特権なの」


「ちぇー・・・」


そういいながらしぶしぶ保健室を後にした






「・・・あー驚いたねー」


小嶋は笑って篠田を見た


「はは、まさか同じとは思わなかったなー」


篠田は苦笑いをしながら頭をかく


「思い出すね。付き合いだした頃」


小嶋は笑って指輪を見た


「そうだねー・・・」


篠田も指輪を見て笑った


片想いFinally 番外編④

次の日の放課後


珠理奈は自転車置き場で


そわそわしながら玲奈を待っていた




「珠理奈おまたせ」


小走りで玲奈が走ってきた


「いーよ。じゃあ行こうか。」


「え?どこに?」


「いーから、いーから。はい、乗って」


そういって珠理奈は荷台に手をやる


「え・・・う、うん」


珠理奈の勢いに負け、促されるまま荷台に座った


「じゃあ、いくよ。しっかりつかまっててね―」


そういって珠理奈は自転車を漕ぎだした


漕ぎだしの揺れにびっくりして


玲奈はぎゅっと珠理奈につかまる


(あ・・・///)


とっさのこととはいえ、珠理奈に力強くつかまってしまった自分が恥ずかしかった


「揺れるからそれぐらいつかまっててねー」


そんな玲奈の想いを知らず


珠理奈は勢いよく自転車を漕ぐのだった



玲奈は自転車を漕ぐ珠理奈の背中にもたれながら




きゅっと珠理奈の服をつかみ


微笑んだのだった



―――――――――


「ついたよ!」


そういって珠理奈は自転車を止める


「ここは?」


「私のお気に入りの場所。ちょっと階段のぼんなきゃいけないけど、付き合ってくれる?」


見上げるとそこは長い階段がある神社の入り口だった


「う、うん」


体力を心配しながらも玲奈はうなずく


「よし、行こうか」


そういって珠理奈は玲奈の手を取っ手歩き出した


・・・・・



「ついたー。玲奈ちゃん大丈夫?」


「う、うん・・・」


軽く息切れしながらうなずく


「ほら後ろ見てよ」


「え・・・?」


振り向くと


そこには夕陽に染まる街が一望できた


「きれい・・・」


「ね、だから好きなんだーここ。」


珠理奈はにこっと笑った


「玲奈ちゃんにも見せたかったんだ」


玲奈の隣で街の景色を見ながら言う


「珠理奈・・・」


「私、玲奈ちゃんと会うまで人を好きになるってどんなことかわかんなかった。でもね、玲奈ちゃんと会ってから、毎日楽しかった。苦手な本も読んでみたりしたし。玲奈ちゃんのこと考えたら体が勝手に動いてたり・・・あんなの初めてだった。好きだって気づくのが遅すぎて一杯傷つけちゃったけど…」


珠理奈が玲奈の方を見る


「大好きだよ、玲奈ちゃん。もう傷つけたりしない。大事にする。」


まっすぐな瞳で玲奈を見つめた


玲奈は珠理奈の真剣な眼差しに


頬を赤らめたまま動けなくなってしまった


「玲奈・・・」


珠理奈は玲奈に近づき・・・


そして


そっと唇を重ねた


「ん・・・・」


玲奈は珠理奈の改まった告白とキスでドキドキしすぎて


珠理奈につかまって立っているのがやっとだった


唇が離れ、珠理奈が玲奈から離れる


「珠理奈・・・?」


「玲奈ちゃん、これ受け取ってくれるかな?」


「え・・・?」



珠理奈はポケットから指輪を取り出した


「・・・うん」


玲奈は嬉しさと照れくささで


瞳が潤む


珠理奈はゆっくりと玲奈の薬指に指輪をはめる




「「あ・・・」」




2人は同時に言葉を発した



そして




「あーーーーーーーーーーー!!!」




珠理奈は頭を抱えて叫ぶ



「はは、ちょっと大きかったみたい」


玲奈は自分の薬指に入ったブカブカの指輪をみながらクスッと笑った


「だめだ!こんなはずじゃなかったのにー!!玲奈ちゃん指細すぎでしょ!!」


「えっと・・・んー・・・あ、ここなら入るよ」


玲奈は中指に指輪を入れて見せた


「えー恋人は薬指でしょー!私と同じサイズだと思ってたのにー」


珠理奈はサイズを間違った後悔がおさまらずに叫んでいた


「玲奈ちゃん!私お店に交換頼んでくるよ!!」


「え・・・いいよ」


「だめだよ!私が嫌だもん!・・・こんなことになるんだったらやっぱり一緒に買いに行けばよかった」


「・・・もしかして、昨日買いに行ってくれたの?」


玲奈の問いに珠理奈は恥ずかしそうにうなずいた


「・・・だって、お揃いのが欲しいっていったから・・・。思いついたら居てもたっていられなくなって・・・」


珠理奈はもじもじしながら小声で言った


その様子が可愛くて


玲奈は笑ってしまった


「あー笑わないでよ!」


「ふふ、ありがとう。でもホントにこれでいいんだよ」


そう言って今度は玲奈から珠理奈に近づき


照れ臭そうに玲奈は指輪を見せた


「だって、珠理奈が初めて私のために選んでくれたプレゼントなんだもん」


「玲奈ちゃん・・・」


「だから、これがいいの・・・ありがとう、珠理奈///」


玲奈は照れ臭くて下を向く


「あーもう!かわいすぎるんですけどー!!」


珠理奈は思わず玲奈を抱きしめた


「ちょ、ちょっと!珠理奈!」


さらに玲奈の顔が赤くなる



照れた玲奈を抱きしめながら



こんなにきれいな夕陽を初めてみたと



珠理奈は思うのだった


片想いFinally 番外編③

バスが去った後も


珠理奈はぼーっとバスが去った方向を見つめていた


「お揃いのものが欲しい・・・か。」


その時、篠田と小嶋の顔が浮かんだ


「よし!」


珠理奈は自転車に乗り


勢いよく走り出したのだった




―――――――――


珠理奈は自転車を走らせて


駅前のショッピングモールに来ていた


はあはあと息を切らしながら


ジュエリーショップのフロアをのぞく


勢いで入ってしまったが


制服の自分が場違いだと感じた


そして値段も・・・


財布の中に入っていた所持金を見て


うなだれた


「はぁー・・・」


ため息をつきながらショッピングモールを後にした


思い立ったら即行動の珠理奈だったが


今回は現実に止められた


「学生はお金がない・・・」


とぼとぼと歩いていると


駅前の広場でシルバーアクセサリーを売っている露店があった


「いらっしゃい」


気さくなお姉さんが話しかけてきた


とりあえず見るだけでも・・・・


と、アクセサリーを見ていた


ネックレス、ブレスレット、ピアス・・・


いろいろなものが置かれていた


(とりあえずネックレスは却下だな・・・あとピアスは無理だし・・・ブレスレットも体育とかあるし・・・)


いろいろ考えながら


珠理奈の目線は定まった


(・・・指輪か)


そう思い近くにあったシンプルな指輪を持つ


「それにする?でも大きいんじゃないかな?サイズは?」


「・・・え?サイズ?」


珠理奈は指輪を薬指にはめる


ブカブカだ・・・


値札の裏に「#15」と書かれていた


「やっぱり大きいよねー15号だもんそれ」


笑いながら店員は珠理奈に別のサイズの指輪を手渡した


「これなんてどう?」


「あ、ちょうどいい。」


「それが9号だよー」


「へーサイズとかあるんだ・・・ってどうしよう」


玲奈のサイズなんて知らない


頭を抱えて考えていた


「誰かにプレゼントするの?」


「え、まぁ・・・でもサイズわかんなくって」


「あー、指輪の種類とかでも変わってくるんだよね。本人連れてこれない?」


「いや、それはちょっと・・・」


どうせならサプライズで渡したいと思った珠理奈は言葉を濁した


そして


玲奈の手を握った時の感覚を思い出しながら


必死に考える


(私とそんなに変わんないかな―・・・身長も似てるし)


そんなことを思いながらきょろきょろと物色する


「あ・・・」


珠理奈はその指輪を手に取る




「これっ!これ下さい!」


「そう?じゃあサイズ変更あったらまた来てね。夜は毎日居るから」


「はーい」


そういって珠理奈は


指輪を購入したのだった


片想いFinally 番外編②

玲奈は篠田のアドバイス通り


保健室に向かった


幸い先生以外誰もいなかった


「あ、お茶入れるねー」


そういって小嶋はお茶を入れる


「あの、篠田先生と付き合いだしたときって・・・どんな感じだったんですか?」


「え?んー・・・特にどうってことは無かったけど」


えへっと小嶋は笑った


「そ、そうですか・・・」


「でも、隣に居るのは友達じゃなくて恋人なんだな―って思ったら照れ臭くなっちゃったりもしたよ。まぁ麻里ちゃんは私の変化はわかってなかったみたいだけど」


小嶋は途中で昼の出来事を思い出しむっとした口調で言った


「あ、あのー・・・」


玲奈がもじもじしながら小嶋を見る


「なに?」


「付き合って最初のプレゼントって何だったんですか?」


「え?あーそれはね。これ。」


小嶋は指輪を見せた


「え、じゃあ付き合いだしてから今までずっとつけてるんですか?」


「そうだよー麻里ちゃんは新しいの買おうかって言ってくれたけど、そしたらこれ着けれなくなるからいいって言ってるの」


指輪を見ながら小嶋はクスッと笑った


玲奈はそんな小嶋を見て2人の絆の強さを感じた


「でも、なんで中指なんですか?」


「あーそれは・・・・」


そういいかけて小嶋は一瞬躊躇した


そして


「内緒」


と、唇に指をあてた


「大事な想い出だし、いったら麻里ちゃんに怒られちゃうからね。あっそれ以外の質問なら大丈夫だよ。何なら勝負下着とか買う時も付き合うよ♪」


「失礼します////」


小嶋に誤魔化されながら


玲奈は保健室を後にした



―――――――――


その頃、珠理奈は図書館で玲奈を待ちながら


昼に篠田から言われたことを思いだしていた


(玲奈ちゃん何がいいんだろう・・・・)


前にあげたプレゼントは


ちゅりからもらったネックレス


今思うと自分で自分を殴りたい気持ちになる


だから今回はちゃんと玲奈が喜ぶものをあげたかったのだ


だけど、デート中も玲奈はどこか上の空で


何が欲しいのか全く分からなかった


「・・・何がいいのかなぁ?」


机に突っ伏しながら呟く


「ごめん、おそくなっちゃって」


そこに玲奈が現れた


「ん、いや、大丈夫だよ」


珠理奈はあわてておきあがった


「玲奈ちゃん。今日、話ししながらバス停で時間つぶしちゃダメかな?」


「え?いいよ。」


「じゃあ、いこう」


珠理奈はにこっと笑って


玲奈の手を握り歩き出した


玲奈は顔を赤らめながら


(・・・慣れるまでにどれくらいかかるんだろう///)


と、思うのだった


――――――――


寒空の下珠理奈とバスを待つ


途中の自販機でかったミルクティーを持ちながらベンチでたわいもない話をする



「そういえば、玲奈ちゃんどうして今日遅かったの?」


「あ、それは篠田先生に用事があって」


「そうなんだ、じゃあ私もついてけばよかったなー」


「あ、う、うん。そうだね」


「?なんか相談とか?」


「え・・・何でもないよ。生物で分からないところがあったから・・・その・・・」


玲奈は篠田と小嶋に恋愛相談をしたということを珠理奈にばれるのが恥ずかしくて


必死にごまかした


「ふーん・・・」


珠理奈はそんな玲奈の様子みて詮索するのをやめた


そこで会話が止まり


玲奈は夜空を見上げた


もう6時には星が見えていた


「・・・・綺麗」


「冬は星がきれいだよね」


そういって珠理奈は玲奈の手を握る


「・・・あ」


玲奈はまた顔が赤くなった


手握られて


篠田と小嶋の指輪のことを思い出した


(・・・・ちょっとわがままいってもいいのかな?)


「珠理奈・・・」


「なに?」


「この前のデート・・・ごめんなさい。私、そのデートなんて初めてで意識したら余計に緊張しちゃって・・・」


玲奈は顔を赤らめてうつむく


「・・・・よかったー!」


そんな玲奈をみて珠理奈はほっと胸をなでおろした


「え?」


「なんか玲奈ちゃんずっとぼーっとしてたから、楽しくないんじゃないのかと思ってたんだよー」


ほっとした笑顔で玲奈を見る


玲奈は珠理奈もいろいろ考えて、気にしてたんだと思い


クスッと笑った


「えーなんで笑うの?」


「お互いさまだと思って」


笑う玲奈を見て球理奈は口をとがらせていたが


顔を見合わせてお互いに笑っていた



そこにバスがやってきた


玲奈はバスに乗ろうとベンチから立つ


「・・・・・・・・」


そして


珠理奈の方をくるっと向き


「私、珠理奈とお揃いのものが欲しい・・・・な。」


そういって照れ臭そうに笑った


バスの明かりに照らされて赤らむその顔はとてもきれいだった


「え・・・うん」


「じゃあね。また明日」


そう言って玲奈を乗せたバスは走り出した


珠理奈は玲奈の笑顔に


心を奪われて


しばらく動けなくなっていた


片想いFinally 番外編①

テストが終わり


珠理奈と玲奈は約束通りデートをした



これはその後のお話





昼休み


珠理奈は保健室で篠田、小嶋とお茶を飲んでいた


「で、結局何が欲しいかわからないって言われて・・・プレゼント買えないまま帰ってきちゃったんだよねー」


珠理奈は2人に玲奈とのデートの一部始終を話していた


「・・・要するに何が欲しいか玲奈に聞いていたのか?」


「うん」


「はぁーお前はホントにバカだなぁ・・・」


篠田はため息をつく


「でも、趣味じゃない物もらっても困るんじゃない?」


篠田の横で小嶋がお菓子をつまみながら話しに入る


「そうだよー」


珠理奈はムスッと口をとがらせる


「・・・散々遊んできた癖にそういうところは、全く駄目だな。プレゼントぐらい自分で考えろ。」


「えーアドバスももらいたかったのにー」


「そうだよ麻里ちゃん。そんな言い方しなくてもいいんじゃない?珠理奈だっていいのがわからないんだから聞いてるわけなんだし。」


「さすが、小嶋先生はわかってるなー」


珠理奈は小嶋とタッグを組んで篠田を攻め立てる


「・・・こういう時はな、普段の会話から探るんだよ。あと、買い物中にじーっと見てたりするものとかなかったのか?」


「えー・・・うーん・・・特には。だって玲奈ちゃんなんかぼーっとしててさホントに楽しんでるのかわからなかったし・・・」


珠理奈は肩を落として答えた


篠田は初デートで玲奈が緊張していたのだろうと悟った


そして、珠理奈は浮かれて


それに気づかなかったのだろう


(やれやれ、珠理奈も本気の恋愛になると全く駄目だな)


篠田はそう思いながら、昔の自分を思い出していた


小嶋と付き合いだしたとき


自分も緊張しっぱなしで変に意識していたっけ・・・


そう思っていると


「麻里ちゃん聞いてる?」


隣で小嶋が顔を覗き込んでいた



「あ、うん。まぁ協力してやりますか」


「ありがとー麻里ちゃん!」


子犬のような瞳で珠理奈は篠田を見つめた


「また玲奈の方に話しを聞いてみるさ。それまでは自分で考えろよ」


「うん、わかった」


「ほれ、そろそろ授業始まるぞ」


時刻は午後の授業開始5分前だった


「わっやばっ、次体育なんだよ!いってきまーす!」


珠理奈は残ったお茶を飲み終えると


急いで保健室を後にした



「なんかああいうの見てると懐かしいね」


「まぁね、でもにゃろは付き合いだしてもそんなに意識とかしてなかったじゃん」


「えーしてたよ。友達期間が長かったから麻里ちゃんがわからなかったんじゃないの?」


小嶋はむっとして篠田を見た


「そう?」


篠田はいじわるっぽく笑った


「でも、これくれた時は嬉しかったよ。笑っちゃったけど」


小嶋は中指にしている指輪を篠田に見せながら言う


「まぁ、若気の至りってやつ?今ではいい思い出じゃん。」


「ふふっ、なつかしー」


そういいながら小嶋は篠田の腕に抱きつくのだった





―――――――


その放課後


篠田は生物準備室でテストの採点をしていた


不意にドアがノックされる


「どうぞ」


「失礼します。」


そういって入ってきたのは松井玲奈だった


「・・・・」


篠田は動きを止める


「あ、あのごめんなさい。お邪魔だったら帰ります。」


「いや、大丈夫。ちょっと採点中だったから。」


そういって篠田はテスト用紙の束を丸め


机の端に置いた


(昼は珠理奈で放課後は玲奈か・・・なんともタイムリーな・・・)


そう思いながら


机の横に丸椅子を置き


玲奈をうながした


「すいません」


玲奈は丸椅子に座った


「あの、これ・・・」


玲奈の鞄からこの前貸したハンカチが出てきた


「返すのが遅くなってすいませんでした」


そう言って玲奈は頭を下げる


「いや、いいよ。ありがとう」


篠田はハンカチを白衣のポケットにしまった


「そういえば、珠理奈とデートしたんだろ?楽しかった?」


「・・・・・・////」


玲奈は篠田がそのことを知っているのに驚き


顔を赤くしてうつむいた


「いいねーその反応。青春だね―」


篠田はクスッと笑った


「・・・でも、私緊張しちゃって。珠理奈に悪いことしちゃったんです・・・。」


玲奈は悲しそうな顔をした


「大丈夫。そんなことで珠理奈は嫌いになったりしないよ。」


珠理奈も玲奈もお互いが嫌われていないだろうか、楽しくなかったんじゃないかと悩んでいるのが篠田には微笑ましく見えた


「珠理奈がプレゼント悩んでたよ。でも、松井は一緒に入れるだけで満足って感じだったみたいだな。」


篠田の言葉に玲奈はまた顔が赤くなっていた


「あ、あの。私付き合うとか初めてで。ましてや女の子と付き合うってどういうのか分んなくって・・・先生はどんな感じだったんですか?」


玲奈は真っ赤になりながらも


まっすぐ篠田を見つめた




そんな玲奈を見て篠田は微笑んだ



「うーん。特別どうってわけではないけど。お互い好きなんだから、そこは男女だろうが同性だろうが変わらないと思うけど。」


「そうですよね・・・」


「でも、最初はドキドキして変に意識してたよ。だけどそのうちに自然になっていくさ。何度もデートすればね」


「・・・は、はい///」


篠田はすぐに真っ赤になる玲奈を見て笑っていた


「私だけでは参考にならないだろうし、にゃろに聞いてみたらどうだ?まぁ答えは出るかわからないけど」


「・・・そうですね。失礼します。」


玲奈は椅子から立ち上がり


ドアの前でまた一礼し、出て行った


「可愛いなー。そりゃ珠理奈が本気になるわけだ・・・」


篠田はドアを見つめながらつぶやいた


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