気ままな詩人

48グループの創作小説を書いています。じゅりれな、さやみるきーメインになります。SKE、NMBの支店推しです。苦手な方は退室ください。

片想いFinally 番外編⑥

ここから少しまりこじ編になります。






――――――




5年前の大学3年生



季節は冬



クリスマスまであと1週間


篠田は食堂で手帳を見ながらため息をついていた



「陽菜は・・・付き合っちゃうのかな?」




篠田は高校時代から小嶋陽菜に恋をしていた



もう何年片想いしているのだろう・・・



友達として隣にいれればいいと



思って諦めていた



しかし



大学に入ってから



小嶋はかなりモテた



まぁ高校時代からモテてはいたが・・・



さらに拍車がかかっていた



当の本人は



遊びつつも



真剣に付き合うということはなかった




しかし



今回はまんざらではないようだった



「ついに付き合うのかな・・・」



この前クリスマス空いてる?と聞かれている現場に居たことを思い出す



苦しかった・・・


何度も男の隣に居る小嶋を見てはもやもやした想いを封印し続けてきた


「はぁー・・・」


そろそろこの恋を終わらせた方がいいのかな・・・


「麻里ちゃーん、お待たせ―」


小嶋が手を振ってこっちに向かってくる




当の本人はホントにお気楽だなー・・・


そう思いながら笑って手を振った



――――――――


「でねー。クリスマスどうしようか悩んでるんのーどう思う?」


昼食をとりながら小嶋が話す


「・・・陽菜がいいならいいんじゃない?」


篠田も愛想笑いをしながら話を聞く


いつも小嶋の恋愛話を聞いていた


そして


いつも、もやもやしていた


いつまで私はこうやって笑っていられるのだろうか・・・



そんなことを思っていると


「小嶋さん」


後ろから男性が声をかけてきた


「あ、やっほー♪ここ座りなよ」


小嶋は笑顔で隣の席を指した


・・・・・


「じゃあ私は退散しますか」


「えー麻里ちゃんも一緒にいようよー」


引きとめる小嶋に後ろ手で手を振りながら食堂を後にした




「・・・・・・・・一緒になんていれるわけないでしょ」




篠田の我慢は限界に近づいていた



―――――


あっという間に日は過ぎて


クリスマスの3日前になっていた


「はー疲れた・・・」


夜、バイトが終わり、篠田は駅に向かって歩いていた


プルルル・・・


篠田の携帯が鳴った


小嶋からだった


「もしもし?」


「まりちゃん・・・」


「陽菜?どうしたの?」


「う・・・うぅ・・・ケホッケホッ」


「え、大丈夫?風邪?」


「うん・・・朝から何も食べてなくて・・・おなかすいた・・・」


「すぐ行くから、待ってて!」


篠田は電話を切ると


近くのスーパーに寄り


野菜やスポーツドリンクを買い


小嶋の住むマンションまで急いだ



ピンポーン


呼び鈴を鳴らしてからしばらくして


小嶋がふらふらしながら戸をあけてきた


「大丈夫?」


小嶋を支えながら部屋に入る


「うん・・・なんか昼間は体がだるくて動けなかったの・・・」


「え、そんなに・・・?」


小嶋のおでこを触ると外で冷えた手がすぐに温まった


「あー気持いい・・・」


「気持ちいいじゃないでしょ!病院行ったの?」


「いってない・・・動けなかったんだもん」


「どうして誰かに連絡しなかったの?」


そんなやり取りをしながら


小嶋をベッドまで運んだ


「だって・・・」


ベッドに横になりながら小嶋は篠田を見た


「何?」


「麻里ちゃん今日朝からバイトだったでしょ・・・だから・・・連絡したら悪いなと思って・・・実際昼間は辛くて動けなかったし・・・」


「え・・・」


ドキッとした


「な、何言ってんの。他にも居るじゃん陽菜のこと心配してくれる人」


照れてついあまのじゃくなことを言ってしまった


「でも、麻里ちゃんが一番陽菜のことわかってくれてるから・・・」


「・・・・ご飯作る。おかゆでいい?」


「うん、ありがとう」


篠田はベッドから離れて


台所へ向かう


・・・・陽菜はどういう意味で言っているんだろう


篠田はドキドキする気持ちを落ち着かせようと必死だった



―――――――


「おかゆできたよ」


「・・・・ありがと」


小嶋はもそもそと起き上がる


「運んできたから此処で食べな」


「うん・・・」


ベッドの脇にお盆を置いた


「・・・」


小嶋が黙って篠田を見つめる


「何?」


「あーん」


口を開ける小嶋


「は?」


「食べさせてよー病人なんだから」


「な・・・。・・・・もーわかったよ。はい。」


甘えてくる小嶋に照れながらも


篠田はスプーンでおかゆをすくい口に運んだ



・・・


「ごちそうさま」


小嶋がにこっと笑う


「はい、一応市販薬だけど飲まないよりましでしょ」


そういって薬を手渡す


「ありがとー麻里ちゃんはやっぱり気がきくね」


そういって薬をのんで横になった


「私洗い物するから。寝ときなよ」


「ありがとう」


そういって部屋のドアを閉めた



・・・・・・・・・・


篠田は自分の気持ちを必死に抑えていた


甘えてくる小嶋に


何度理性が飛びそうになったかわからない


でも、今は病人だから普段よりも甘えているんだと


自分に言い聞かせていた



「よし、洗い物終了」



そう言って篠田は小嶋が寝ている部屋をそっと覗いた


薬が効いたのかよく眠っていた


・・・・・


篠田は静かに部屋に入る


そして


しばらく小嶋の寝顔を見つめ・・・


いつの間にかベッドに突っ伏して寝てしまった



―――――――



ブーッブーッ!


小嶋の携帯のバイブが鳴る


篠田は驚き、ガバッと目を覚ました


小嶋を起こしてはいけないとあわてて携帯を手に取る


「あ・・・」


小さなディスプレイに男性の名前があった


しばらくして携帯は鳴りやんだ



・・・・最悪の目覚め方だった


「・・・・・・・もう、誰かに取られるの嫌だな」



篠田はすやすやと眠る小嶋の顔を見る



「・・・・陽菜」


ゆっくりと唇に近づく



あと数センチのところで



「ん・・・麻里ちゃん?」



小嶋が目を覚ました



「あ、ご、ごめん。起こしちゃったね」



篠田はあわてて離れる



「ううん、いいよ。ちょっと楽になってきた。ありがとう。」


「あ、携帯なってたよ」


「あ、ごめん」


そういって携帯を見る


「・・・・クリスマス、その人とすごすの?」


「え?」


小嶋はぽかんとした顔で篠田を見た


篠田もぽろっと本音がでてしまった自分に驚いた


「うーん・・・でも風邪ひいちゃったしな。迷ってるの。」


「陽菜は好きなの?その人のこと?」


「うーん・・・いい人だと思うよー。付き合ってみてもいいかなーなんて・・・」


「・・・・っ!」


その言葉に篠田は胸が苦しくなった



「・・・・やめときなよ」



「え・・・?」


「陽菜がちゃんと好きじゃないんなら、付き合わない方がいいよ」


「え・・・麻里ちゃん?」


いつもなら、「ふーん、陽菜の好きにすれば?」とかいって流すのに


今日はいつもと感じが違う篠田に、小嶋は戸惑った



「・・・風邪、早く治す方法教えてあげる」


「へ?な・・・・・・」



小嶋が聞き返す前に


その唇は


篠田の唇が塞いでいた


数秒間の触れるだけのキス



2人の間に沈黙が流れる




「・・・麻里ちゃん?」


陽菜は指で自分の唇を触りながら事態を飲み込めていなかった

「陽菜の風邪なら喜んで貰ってあげる」


篠田はそっと小嶋の頬に手をやった


「・・・・・・ずっと、好きだった。もう誰にも取られたくないの。」


涙をこらえて小嶋を見つめていた


小嶋はそんな篠田をただ呆然と見つめていた



・・・・しばしの沈黙が流れる



「ごめん。変なこと言って・・・」


篠田すっと立ち上がると


「私、帰るね」


小嶋に背を向けて涙を袖で拭いながら立ち去ろうとした


が・・・


グッと


自分の服が引っ張られていることに気が付き動きを止めた



「陽菜・・・?」


篠田は思わず振り返る


「・・・・帰っちゃうの?」


「・・・・」


「一緒に居てよ。私病人なんだからね。」


小嶋は頬を赤らめながら上目づかいで篠田を見ていた

「・・・それはどういう意味でいってるの?」


「え、そのままの意味だけど」


「私さっき陽菜に言ったよね・・・それでも居ていいの?」


「うん、麻里ちゃんがいいの。」


そういって小嶋は篠田の腰に抱きつく



「陽菜・・・」


予想外の展開に篠田は固まってしまう



「一緒にいてよ・・・ダメ?」



「・・・わかった」


そういって小嶋を離す


「そのかわり、ちゃんと横になって休みなよ」


頭をぽんぽんとして小嶋をベッドに横にさせた


「はーい」


小嶋は促されるままに横になる


「麻里ちゃん。隣で寝ない?」


「病人はゆっくり寝なきゃだめだろ」



・・・・今の状況で隣で寝たら


病人相手に理性が保てる自身がない


そう思い


「私は此処にいるから。だから寝なさい」


ベッド横の床に毛布を敷いて座った


「でも・・・」


「いーから。おやすみ。」


「・・・・うん」


篠田に促され


うとうとと小嶋は眠りについた


片想いFinally 番外編⑤

夕陽もすっかり落ち、2人は神社を後にした


珠理奈は玲奈を乗せて走る


「このまま送るよ―玲奈ちゃん」


「え、でも、遅いし・・・・うち遠いよ」


「いいよーだって明日休みだし」


「・・・ホント?ありがとう///」


「あ、でも明日もデートね♪」


「うん・・・」


玲奈はきゅっと珠理奈につかまる腕に力を込め、背中にもたれかかった



「玲奈ちゃん。ちょっとだけ寄りたいところあるんだけど・・・いい?」


「うん、いいよ」


「ありがと!」


そういうと珠理奈はスピードをあげた



――――――


珠理奈が連れてきた場所は


駅前のショッピングモールだった


「用があるのってここ?」


玲奈は首をかしげる


「うん、あそこ」


珠理奈が指をさしたのはアクセサリーの露店だった



「交換してくるよ。」


「え、でも・・・」


困惑する玲奈をみて珠理奈は笑った


「違うよ。私の方の指輪。玲奈ちゃんが中指にするんなら私も中指にしなきゃね。ちょっと待っててね」


そういって露店の方に走って行った



(あ、そうだペアリングなんだ・・・)


玲奈は改めて指輪を見て照れ臭くなった



―――


「いらっしゃい。あ、昨日の子。どうだった?」


「あのーサイズ交換してもらってもいいですか?」


「あ、やっぱり合わなかったの?」


「うーん、相手の方は交換しないんだけど、こっちを交換してほしいんだ」


そういって珠理奈は指輪を見せた


「中指に合うサイズください。」


「え、中指?」


店員は驚いたが


少し離れたところで珠理奈と同じ制服の子がこちらを見ているのに気付き


理解した


「・・・わかった。あと、相手の指輪もちょっと借りていい?」


「え?」


「サービスしてあげる」


そういってにこっと笑った


―――


「玲奈ちゃん」


珠理奈は玲奈の元まで戻り


指輪をもらって、また露店の方に戻った



「はい、これ」


珠理奈は玲奈の指輪を店員に渡した


「じゃあ、ささやかなサービスですけど。がんばんなよ」


「ありがと」


珠理奈は照れ臭そうに笑った



―――


「珠理奈、何話してるんだろう・・・?」


突然走ってきたかと思えば指輪を持って、また露店の方に行ってしまった珠理奈の行動が理解できなかった


「おまたせー」


珠理奈がにこにこしながら走ってきた



「はいっ!」


珠理奈は指輪を差し出す


「店員さんが親切でさ、イニシャル入れてくれたの」


「え・・・?」


指輪の内側には[J&R]


と彫られていた


「あとね、この指輪はこうすると・・・」


珠理奈は2つの指輪をあわせる


すると、くぼみが合わさりハートマークになった


「あ・・・」


「ね、なんかおしゃれでしょ。2人だけの秘密みたいで」


にこっと笑い


珠理奈は玲奈の中指に指輪をはめる


「これでお揃いだね」


珠理奈は自分の中指にも指輪をはめて


うれしそうに笑った


「ありがとう、珠理奈///」


玲奈も指輪をした手を片方の手で握り締め


珠理奈を見て笑った



「さ、帰ろっか」


「うん///」



2人は自転車に乗り


夜道を走るのだった




―――――――――


週明け


珠理奈は保健室のドアを勢いよく開けて入る


「いらっしゃーい」


「なんか嬉しそうだな」


篠田と小嶋がドアの方を向き笑う



「じゃーん!」


珠理奈は指輪を見せた


「な・・・買ったのか?」


「えーすごいね―!」


「うん!お揃いなんだよー!」


「あれー?珠理奈たちも中指なんだ?」


小嶋が首をかしげながら聞く


「う・・・それはサイズが合わなくて・・・」


「へ?」


篠田も驚いて珠理奈の方を見る


「いや、でも玲奈ちゃんは最初にくれたプレゼントだから交換は嫌だっていってね。だから中指なの。そんなこと言う玲奈ちゃん可愛いでしょー?」



珠理奈は指輪をあげた時の事を思い出し


2人にのろけていた



「・・・・・お前もか」


「へ?あ、そうそう。中指にしてるのは一緒だよねー♪」


「・・・」


篠田はだまってコーヒーをすすった



「そういや、麻里ちゃんたちはなんで中指なのー?」


「・・・」


「・・・麻里ちゃん?」


珠理奈は不思議そうに篠田の顔を覗き込む


「・・・内緒」


そういって珠理奈のおでこをぺしっと押さえた


「えーケチ―」


珠理奈はムスっとして小嶋の方をちらっと見たが


ごめんねとウインクされた


「ほれ、授業始まるぞ。帰った帰った」


「なんだよー。てか麻里ちゃんだって入りびたってるじゃん」


「私はいいんだよ。職員の特権なの」


「ちぇー・・・」


そういいながらしぶしぶ保健室を後にした






「・・・あー驚いたねー」


小嶋は笑って篠田を見た


「はは、まさか同じとは思わなかったなー」


篠田は苦笑いをしながら頭をかく


「思い出すね。付き合いだした頃」


小嶋は笑って指輪を見た


「そうだねー・・・」


篠田も指輪を見て笑った


片想いFinally 番外編④

次の日の放課後


珠理奈は自転車置き場で


そわそわしながら玲奈を待っていた




「珠理奈おまたせ」


小走りで玲奈が走ってきた


「いーよ。じゃあ行こうか。」


「え?どこに?」


「いーから、いーから。はい、乗って」


そういって珠理奈は荷台に手をやる


「え・・・う、うん」


珠理奈の勢いに負け、促されるまま荷台に座った


「じゃあ、いくよ。しっかりつかまっててね―」


そういって珠理奈は自転車を漕ぎだした


漕ぎだしの揺れにびっくりして


玲奈はぎゅっと珠理奈につかまる


(あ・・・///)


とっさのこととはいえ、珠理奈に力強くつかまってしまった自分が恥ずかしかった


「揺れるからそれぐらいつかまっててねー」


そんな玲奈の想いを知らず


珠理奈は勢いよく自転車を漕ぐのだった



玲奈は自転車を漕ぐ珠理奈の背中にもたれながら




きゅっと珠理奈の服をつかみ


微笑んだのだった



―――――――――


「ついたよ!」


そういって珠理奈は自転車を止める


「ここは?」


「私のお気に入りの場所。ちょっと階段のぼんなきゃいけないけど、付き合ってくれる?」


見上げるとそこは長い階段がある神社の入り口だった


「う、うん」


体力を心配しながらも玲奈はうなずく


「よし、行こうか」


そういって珠理奈は玲奈の手を取っ手歩き出した


・・・・・



「ついたー。玲奈ちゃん大丈夫?」


「う、うん・・・」


軽く息切れしながらうなずく


「ほら後ろ見てよ」


「え・・・?」


振り向くと


そこには夕陽に染まる街が一望できた


「きれい・・・」


「ね、だから好きなんだーここ。」


珠理奈はにこっと笑った


「玲奈ちゃんにも見せたかったんだ」


玲奈の隣で街の景色を見ながら言う


「珠理奈・・・」


「私、玲奈ちゃんと会うまで人を好きになるってどんなことかわかんなかった。でもね、玲奈ちゃんと会ってから、毎日楽しかった。苦手な本も読んでみたりしたし。玲奈ちゃんのこと考えたら体が勝手に動いてたり・・・あんなの初めてだった。好きだって気づくのが遅すぎて一杯傷つけちゃったけど…」


珠理奈が玲奈の方を見る


「大好きだよ、玲奈ちゃん。もう傷つけたりしない。大事にする。」


まっすぐな瞳で玲奈を見つめた


玲奈は珠理奈の真剣な眼差しに


頬を赤らめたまま動けなくなってしまった


「玲奈・・・」


珠理奈は玲奈に近づき・・・


そして


そっと唇を重ねた


「ん・・・・」


玲奈は珠理奈の改まった告白とキスでドキドキしすぎて


珠理奈につかまって立っているのがやっとだった


唇が離れ、珠理奈が玲奈から離れる


「珠理奈・・・?」


「玲奈ちゃん、これ受け取ってくれるかな?」


「え・・・?」



珠理奈はポケットから指輪を取り出した


「・・・うん」


玲奈は嬉しさと照れくささで


瞳が潤む


珠理奈はゆっくりと玲奈の薬指に指輪をはめる




「「あ・・・」」




2人は同時に言葉を発した



そして




「あーーーーーーーーーーー!!!」




珠理奈は頭を抱えて叫ぶ



「はは、ちょっと大きかったみたい」


玲奈は自分の薬指に入ったブカブカの指輪をみながらクスッと笑った


「だめだ!こんなはずじゃなかったのにー!!玲奈ちゃん指細すぎでしょ!!」


「えっと・・・んー・・・あ、ここなら入るよ」


玲奈は中指に指輪を入れて見せた


「えー恋人は薬指でしょー!私と同じサイズだと思ってたのにー」


珠理奈はサイズを間違った後悔がおさまらずに叫んでいた


「玲奈ちゃん!私お店に交換頼んでくるよ!!」


「え・・・いいよ」


「だめだよ!私が嫌だもん!・・・こんなことになるんだったらやっぱり一緒に買いに行けばよかった」


「・・・もしかして、昨日買いに行ってくれたの?」


玲奈の問いに珠理奈は恥ずかしそうにうなずいた


「・・・だって、お揃いのが欲しいっていったから・・・。思いついたら居てもたっていられなくなって・・・」


珠理奈はもじもじしながら小声で言った


その様子が可愛くて


玲奈は笑ってしまった


「あー笑わないでよ!」


「ふふ、ありがとう。でもホントにこれでいいんだよ」


そう言って今度は玲奈から珠理奈に近づき


照れ臭そうに玲奈は指輪を見せた


「だって、珠理奈が初めて私のために選んでくれたプレゼントなんだもん」


「玲奈ちゃん・・・」


「だから、これがいいの・・・ありがとう、珠理奈///」


玲奈は照れ臭くて下を向く


「あーもう!かわいすぎるんですけどー!!」


珠理奈は思わず玲奈を抱きしめた


「ちょ、ちょっと!珠理奈!」


さらに玲奈の顔が赤くなる



照れた玲奈を抱きしめながら



こんなにきれいな夕陽を初めてみたと



珠理奈は思うのだった


片想いFinally 番外編③

バスが去った後も


珠理奈はぼーっとバスが去った方向を見つめていた


「お揃いのものが欲しい・・・か。」


その時、篠田と小嶋の顔が浮かんだ


「よし!」


珠理奈は自転車に乗り


勢いよく走り出したのだった




―――――――――


珠理奈は自転車を走らせて


駅前のショッピングモールに来ていた


はあはあと息を切らしながら


ジュエリーショップのフロアをのぞく


勢いで入ってしまったが


制服の自分が場違いだと感じた


そして値段も・・・


財布の中に入っていた所持金を見て


うなだれた


「はぁー・・・」


ため息をつきながらショッピングモールを後にした


思い立ったら即行動の珠理奈だったが


今回は現実に止められた


「学生はお金がない・・・」


とぼとぼと歩いていると


駅前の広場でシルバーアクセサリーを売っている露店があった


「いらっしゃい」


気さくなお姉さんが話しかけてきた


とりあえず見るだけでも・・・・


と、アクセサリーを見ていた


ネックレス、ブレスレット、ピアス・・・


いろいろなものが置かれていた


(とりあえずネックレスは却下だな・・・あとピアスは無理だし・・・ブレスレットも体育とかあるし・・・)


いろいろ考えながら


珠理奈の目線は定まった


(・・・指輪か)


そう思い近くにあったシンプルな指輪を持つ


「それにする?でも大きいんじゃないかな?サイズは?」


「・・・え?サイズ?」


珠理奈は指輪を薬指にはめる


ブカブカだ・・・


値札の裏に「#15」と書かれていた


「やっぱり大きいよねー15号だもんそれ」


笑いながら店員は珠理奈に別のサイズの指輪を手渡した


「これなんてどう?」


「あ、ちょうどいい。」


「それが9号だよー」


「へーサイズとかあるんだ・・・ってどうしよう」


玲奈のサイズなんて知らない


頭を抱えて考えていた


「誰かにプレゼントするの?」


「え、まぁ・・・でもサイズわかんなくって」


「あー、指輪の種類とかでも変わってくるんだよね。本人連れてこれない?」


「いや、それはちょっと・・・」


どうせならサプライズで渡したいと思った珠理奈は言葉を濁した


そして


玲奈の手を握った時の感覚を思い出しながら


必死に考える


(私とそんなに変わんないかな―・・・身長も似てるし)


そんなことを思いながらきょろきょろと物色する


「あ・・・」


珠理奈はその指輪を手に取る




「これっ!これ下さい!」


「そう?じゃあサイズ変更あったらまた来てね。夜は毎日居るから」


「はーい」


そういって珠理奈は


指輪を購入したのだった


片想いFinally 番外編②

玲奈は篠田のアドバイス通り


保健室に向かった


幸い先生以外誰もいなかった


「あ、お茶入れるねー」


そういって小嶋はお茶を入れる


「あの、篠田先生と付き合いだしたときって・・・どんな感じだったんですか?」


「え?んー・・・特にどうってことは無かったけど」


えへっと小嶋は笑った


「そ、そうですか・・・」


「でも、隣に居るのは友達じゃなくて恋人なんだな―って思ったら照れ臭くなっちゃったりもしたよ。まぁ麻里ちゃんは私の変化はわかってなかったみたいだけど」


小嶋は途中で昼の出来事を思い出しむっとした口調で言った


「あ、あのー・・・」


玲奈がもじもじしながら小嶋を見る


「なに?」


「付き合って最初のプレゼントって何だったんですか?」


「え?あーそれはね。これ。」


小嶋は指輪を見せた


「え、じゃあ付き合いだしてから今までずっとつけてるんですか?」


「そうだよー麻里ちゃんは新しいの買おうかって言ってくれたけど、そしたらこれ着けれなくなるからいいって言ってるの」


指輪を見ながら小嶋はクスッと笑った


玲奈はそんな小嶋を見て2人の絆の強さを感じた


「でも、なんで中指なんですか?」


「あーそれは・・・・」


そういいかけて小嶋は一瞬躊躇した


そして


「内緒」


と、唇に指をあてた


「大事な想い出だし、いったら麻里ちゃんに怒られちゃうからね。あっそれ以外の質問なら大丈夫だよ。何なら勝負下着とか買う時も付き合うよ♪」


「失礼します////」


小嶋に誤魔化されながら


玲奈は保健室を後にした



―――――――――


その頃、珠理奈は図書館で玲奈を待ちながら


昼に篠田から言われたことを思いだしていた


(玲奈ちゃん何がいいんだろう・・・・)


前にあげたプレゼントは


ちゅりからもらったネックレス


今思うと自分で自分を殴りたい気持ちになる


だから今回はちゃんと玲奈が喜ぶものをあげたかったのだ


だけど、デート中も玲奈はどこか上の空で


何が欲しいのか全く分からなかった


「・・・何がいいのかなぁ?」


机に突っ伏しながら呟く


「ごめん、おそくなっちゃって」


そこに玲奈が現れた


「ん、いや、大丈夫だよ」


珠理奈はあわてておきあがった


「玲奈ちゃん。今日、話ししながらバス停で時間つぶしちゃダメかな?」


「え?いいよ。」


「じゃあ、いこう」


珠理奈はにこっと笑って


玲奈の手を握り歩き出した


玲奈は顔を赤らめながら


(・・・慣れるまでにどれくらいかかるんだろう///)


と、思うのだった


――――――――


寒空の下珠理奈とバスを待つ


途中の自販機でかったミルクティーを持ちながらベンチでたわいもない話をする



「そういえば、玲奈ちゃんどうして今日遅かったの?」


「あ、それは篠田先生に用事があって」


「そうなんだ、じゃあ私もついてけばよかったなー」


「あ、う、うん。そうだね」


「?なんか相談とか?」


「え・・・何でもないよ。生物で分からないところがあったから・・・その・・・」


玲奈は篠田と小嶋に恋愛相談をしたということを珠理奈にばれるのが恥ずかしくて


必死にごまかした


「ふーん・・・」


珠理奈はそんな玲奈の様子みて詮索するのをやめた


そこで会話が止まり


玲奈は夜空を見上げた


もう6時には星が見えていた


「・・・・綺麗」


「冬は星がきれいだよね」


そういって珠理奈は玲奈の手を握る


「・・・あ」


玲奈はまた顔が赤くなった


手握られて


篠田と小嶋の指輪のことを思い出した


(・・・・ちょっとわがままいってもいいのかな?)


「珠理奈・・・」


「なに?」


「この前のデート・・・ごめんなさい。私、そのデートなんて初めてで意識したら余計に緊張しちゃって・・・」


玲奈は顔を赤らめてうつむく


「・・・・よかったー!」


そんな玲奈をみて珠理奈はほっと胸をなでおろした


「え?」


「なんか玲奈ちゃんずっとぼーっとしてたから、楽しくないんじゃないのかと思ってたんだよー」


ほっとした笑顔で玲奈を見る


玲奈は珠理奈もいろいろ考えて、気にしてたんだと思い


クスッと笑った


「えーなんで笑うの?」


「お互いさまだと思って」


笑う玲奈を見て球理奈は口をとがらせていたが


顔を見合わせてお互いに笑っていた



そこにバスがやってきた


玲奈はバスに乗ろうとベンチから立つ


「・・・・・・・・」


そして


珠理奈の方をくるっと向き


「私、珠理奈とお揃いのものが欲しい・・・・な。」


そういって照れ臭そうに笑った


バスの明かりに照らされて赤らむその顔はとてもきれいだった


「え・・・うん」


「じゃあね。また明日」


そう言って玲奈を乗せたバスは走り出した


珠理奈は玲奈の笑顔に


心を奪われて


しばらく動けなくなっていた


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