気ままな詩人

48グループの創作小説を書いています。じゅりれな、さやみるきーメインになります。SKE、NMBの支店推しです。苦手な方は退室ください。

片想いFinally⑦

それから数日後


私はふらっと席を立ち廊下に出る


何気なく隣のクラスを覗き込むと


そこには


玲奈が一人で席に座っている背中が見えた


その瞬間



玲奈の体がびくっと体がはねた





・・・なにか様子がおかしい



後ろではちゅりたちがくすくすと笑っていた



(まさか!)



私は急いで玲奈のところに駆け寄った


見ると玲奈の手から血が出ていた


その血を見ながら呆然としている玲奈



私はその手を取って



気づいたら血を吸っていた




玲奈は手を吸われたことの方がよっぽどびっくりしたようで



目を丸くして私を見ていた




(ちゅりに気をつけろってこういうことか・・・)


玲奈の目を見つめながら



なぜか胸が苦しくなった



でもここでもっと玲奈に近づけば



ちゅりのいじめはエスカレートしてしまう・・・


どうすれば・・・


そんなとき


「珠理奈」


廊下から呼ばれて目をやると


梨奈がいた


私はとっさに玲奈の手を離し


梨奈の方に走って行った


玲奈から目をそらせればいい


私が近づいたせいでこんな目に会ったのだから・・・



そんなこと今まで思ったこと無かった


でも、どうしてそう思ったのかなんて考えている暇はなかった


一刻も早くちゅりの気をそらしたかったから・・・



そんな私を玲奈がどんな思いで見つめていたかなんて知るはずもなかった


片想いFinally⑥

玲奈やちゅり以外でも私は会っている人がいる


松本梨奈もその一人だ


ときどきこうやって誘いに来るのだ


梨奈は付き合ってとかそういうことは言わないので気が楽だった




もともと誰か一人に絞るというのは


私には無理なんだ


好きとか愛とかよくわからない


ただ・・・


来てくれるってことは必要とされているってことなんだと思うから


拒まなかった


一人じゃないならいいんだ・・・



「んっ・・・はぁっ・・・」


階段下で声を殺しながらキスをする



キーンコーンカーンコーン



掃除時間が終わるチャイムが聞こえる



「・・・じゃぁこの続きはまた今度ということで」


にこっとわらって梨奈を離した


「・・・いいとこだったのに。また今度ね」


そういって制服を直しながら去って行った


「後腐れないのはいいな・・・」


と私も制服を整えながら教室に戻る



梨奈に声をかけられてすっかり忘れていた


玲奈への心配は


私の想像以上のものになるなんて


この時は思いもしなかった


片想いFinally⑤

バス停での一件以降


玲奈は私によく笑いかけてくれるようになった


つまり玲奈は私のことを好きになったということだ




掃除時間中に外を眺めていると玲奈が中庭を掃いていた


「玲奈ちゃーん」


その呼びかけに気づいて


玲奈が手を振り返した


目は掃除しなさいと言っているようだったので


えへっと笑って


すごすごと教室に引っ込んだ





「時間はかかったけど見事クリアしたみたいね」


以前、掃除時間に一緒に玲奈のことを見ていた同級生がにやにやしながら話しかけてきた


「クリアって人聞き悪いなー仲良くなったんだよ」


「そんなにちょっかいばっかり出してると、痛み目見るよ。特にちゅりにはばれないようにね」


「へ?」


「ちゅりって独占欲強いからねー女の嫉妬は怖いから」


「そうなの?まぁ強いとは思うけど私は付き合ってないから」


「甘いっ!そうやって珠理奈がフリーでいるから周りに女子がつかないようにいろいろしてるって噂だよ。だから珠理奈と遊びたいならまずちゅりの目につかないところでするべしっていう暗黙のルールがあるんだから」


「へー・・・そうなの」


まぁ確かに思い当たる節はある


ちゅりは学校は車での送り迎えだから


下校後すぐに家に帰る


遊ぶ時は時間を伝えると


ベンツで迎えにきてくれるシステムである


だから


ちゅりがかえった後に話しかけてくる女子が多いのはうすうす気づいていた



・・・ん?


待てよ


じゃあ図書館にわざわざ来たってことは相当なんじゃないか・・・?



はっ!




とっさに玲奈にあげた南京錠のネックレスが浮かんだ


・・・・同じクラスだよな・・・見られてなかったらいいけど


物に対する執着心がなかったから


何の抵抗もなくあげてしまったことを少し後悔した



と、少し心配した矢先


「珠理奈」


教室の入り口から私を呼ぶ声が聞こえた


「あぁ今行くよ」


笑って私は教室を後にした




私の脳裏によぎった心配は


その一声でかき消されたのだった


片想いFinally④

バスを待っている間、玲奈とたわいもない話をする


「あ、そういえば。玲奈ちゃんて誕生日いつ?デートしない?」


「え・・・でも私7月だからもう終わってるよ」


「えっそうなの!?じゃあ転校してくる前だったんだね残念だなぁ~」



玲奈が転校してきたのは9月


もう誕生日は過ぎていたのだった



「でも、そう言ってくれるの嬉しいよ。ありがとう」


「あっでも遅いけど誕生日祝いってことでデートしない?」


「えーもう3ヶ月もすぎてるよ」


10月の今、誕生日を祝うと言われてピンとこない玲奈は思わず笑った


「いいの、いいの。プレゼント何がいい?」


「えっ・・・そんなの悪いよ。」


「悪くないよ。何がいい?」


ずいっと玲奈に近づいて尋ねる


「・・・・・・じゃあ・・・」


そういって玲奈が急に顔を赤らめてうつむく


「ん?」


「珠理奈が持ってる物が欲しい・・・・///」


「私が持ってるもの?えーっと・・・・あっ!」


私はちゅりにもらった南京錠のネックレスを外して玲奈に見せた


「これどうかな?」


「うん・・・///]


嬉しそうに玲奈は照れて笑った


「じゃあつけるねー」


そういって玲奈の首に腕を回す


(あ・・・いい匂い)


柑橘系のシャンプーの香りが私の鼻をくすぐった



ふと、玲奈とこんなに近づくのは初めてだなと思った



着け終わって玲奈を見ると


頬が赤く染まっていた



お互い


目を見つめたまま動けなくなっていた


私は玲奈の髪み触れた


びくっと玲奈の体がはねたが


拒まなかった


そのうるんだ瞳に引かれるように


玲奈の顔に近づいた


その時


放課後ちゅりにキスされたのを思い出し


唇ではなく


耳にキスをした



普段ならそのままキスしているはずなのに


他の人とキスした後で玲奈にキスするのはなんとなく嫌だった



きゅっと力がはいる玲奈の手を


右腕で感じながら…


「玲奈・・・」


と耳元で囁いた


「・・・っ///」


玲奈の手はさらにきゅっと私の腕をつかんだのだった・・・


片想いFinally③

食堂の一件以来


私は松井玲奈にちょっかいを出し始めた


彼女はもっぱら一人でいたし


放課後、学校の図書館で本を読んでいると聞いていたから


話しかけるのは容易だった


しかし、


かなりのガードの固さだった




今日も私は図書館に行き


いつも玲奈が座る4人掛けの机に突っ伏していた


うとうとしながら


玲奈を待つ




玲奈の座る席は机が多く並べられているところではなく


辞典や文学書がおかれているコーナーの一角に


ひっそりと置かれていた机だった


図書館の中でもそのコーナーは奥にあり


本棚がうまい具合にその机を隠しているもんだから


最初はどこにいるのか気づかなかった



初めて図書館で玲奈を見つけた時


彼女はひっそりと文学集を読んでいた


話しかけると


驚いてすぐに席を立って出て行ってしまっていた


最初は話もろくにしてくれなかったけれど


根気強く通っていると


最近は私に対する抵抗感も薄れてきたようで


自分が座っている隣の椅子には荷物を置かなくなっていた


もしかして私を待っててくれてる?と聞くと


「別に・・・」


と顔を赤らめてそっぽを向いた


なんかそういうところが可愛くてますますちょっかい出したくなるんだよなー・・・・




と、玲奈とのことを思い出しながらうとうとしていると



ガタッ


隣の椅子が引かれる音で


浅い眠りから覚める


「あ、遅かったね。れ・・・・」



顔をあげて私は言葉を飲み込んだ




そこには





ちゅりがいた



「最近、放課後すぐに姿が見えなくなるからどこに行ってるのかと思ったら・・・こんなところにいたの」


足を組み、机に頬杖をつきながら私を見る目は


怒りに満ちていた


「あー・・・ここ静かでさー良く寝れるんだよ。」


と、たわいのないことを言ってみる。


「あの玲奈って子でしょ。相当気に入ってるみたいだけど・・・」


そういって、私の首元に手をやりネックレスを触る



「私のものだって言ってるのに・・・」


「だから・・・」


付き合ってないと、いつもの台詞言おうとした



その瞬間



キスをされ言葉を飲み込んだ




・・・・・・・・・・





しばらく沈黙がながれ



「忠告はしたからね」



と、言い残しその場を去って行った



「はー・・・まいったなー・・・」



と、頭を掻きながら机に突っ伏した



こういうめんどくさいのは苦手だ・・・



もやもやしていたら



いつの間にか寝てしまっていた




はっと目を覚ますと



隣で玲奈が参考書を見ながら勉強していた


「あ、起きた?」


「え・・・あ、うん。起こしてくれたらよかったのに」


「うーん、でも起こしたら悪いと思って。あっでももう少ししたら閉館だからさすがに起こそうと思ってたよ」


「え?閉館?」


とっさに時計に目をやると時刻は6時40分を過ぎたところだった


「やばっ!玲奈ちゃんバス!!」


いつも玲奈は6時30分前のバスで帰っているのに


もういつもの時間は過ぎていた


「大丈夫。7時台にもう1本あるし」


図書館の閉館は7時。


玲奈の言っているバスが来る時間は7時30分だった



「じゃあバス停で一緒に待つよ!」


「え、いいよ。珠理奈は帰りなよ」


「いーっていーって。私が起きるの待っててくれたんでしょ?それに話しながら待ってたらあっという間だし」


「え・・・じゃあお願いしようかな」


「うん、じゃあ帰ろうか」


そういって2人で図書館を後にした


学校を出て5分ほどのところにバス停はある


もう下校時間の波は過ぎていたから


私たち2人だけだった


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