気ままな詩人

48グループの創作小説を書いています。じゅりれな、さやみるきーメインになります。SKE、NMBの支店推しです。苦手な方は退室ください。

僕の彼女は魔法使い37

「にゃんにゃん!」

高橋は声を上げる

「なんか最近私のポジションいいよねー」

中に入り、地面に着地すると小嶋は笑った

「そんなこと言ってる場合じゃないと思うよ」

篠田はため息をつく

「・・・これはいったい」

ついてきた珠理奈は息をのむ

「りんちゃん!」

宮澤は倒れている柏木に駆け寄る

「・・・」

玲奈はおろおろとあたりを見渡し、困惑していたが

「みなさん、今傷を治しますからね」

意を決したように手を宙にかざす

「玲奈・・・助かったぜ」

高橋は絞り出すような声をあげる

「ちっ、まぁいい。一番の本命はおまえだからな」

男はにやっと笑い、固まった腕をちぎる

「な・・・」

高橋は目を見開く

そして、土が周りをつつみ

新たな腕が出てきた

「・・・これは・・・っ!玲奈っ!お前が今持ってる最大の回復呪文を使え!」

高橋は叫ぶ

「はいっ!」

玲奈は呪文を詠唱する

「させるかよ」

男は玲奈に近づこうとしたが

「でやっ!」

珠理奈が体当たりをして時間を稼ぐ

「なんだよお前」

「邪魔させるかっ!」

珠理奈は恐怖心を必死に押し殺すように歯を食いしばり

玲奈の前に立ちはだかる

「――――」

玲奈の呪文の詠唱が済み

部屋一面がまばゆい光に包まれた

サヤカ達は身体が暖かくなり、痛みや傷が癒えていく感覚に包まれる

それとは裏腹に

男は苦悶の表情でよろめく

「よしっ!みんな、反撃だ」

高橋の合図にサヤカがいち早く反応し

男の首に蹴りを入れる

男がよろめいたところに

地面が変形に槍が一斉に襲う

「ちっ」

男は飛びあがり、それらを跳ねのけようとするが

「させない」

柏木が跳ねのけた槍たちを風で方向転換させ、また男に向かわせる

シャッ!

小嶋が素早く男の足を凍らせ

身動きができないところに一斉に槍が襲った

そして、男の身体は削られ砂が舞う

「今だっ、ゆきりん風を!」

「うんっ!」

柏木が竜巻を起こし

砂と砂の結合を防ぐ

「ちっ」

結合ができず、男は舌打ちをする

「サヤカ!」

「おうよっ!」

サヤカは男に飛びかかり、技を繰り出す

男はそれに応戦し、また身体が削れていく

そして、胸の核が見えた

「にゃんにゃん!」

「はーい。はなれてー」

サヤカが離れると

小嶋が核めがけて氷の矢を放つ

カキン!

核が氷り、人型を作っていた土たちが地面に落ちる

「よしっ!」

高橋は声を上げるが

ピシッ・・・

氷にヒビが入り始める

「玲奈っ!」

「は、はいっ!」

その核に回復魔法を使うんだ

「え?」

「いいから、早く」

「は、はいっ!」

玲奈はその核に手をかざし

呪文を唱える

「ヤ・・・ヤメ・・・ロォォォォォ!!」

人の声ではないような悲鳴が聞こえ

バァァァァン!

核は氷の破片とともに激しく砕け散った


カランカラン・・・

地面に破片の音が響き

辺りは静寂に包まれる


「や・・・ったのか」


サヤカは肩で息をしながら高橋の方をみる

「あぁ、核が破壊されたんだ。もう再生しねぇよ」

「はぁー・・・よかったぁ」

柏木はへなへなとその場に座り込む

「すごいねー。なんかチームーワーク良くない?」

この状況で、小嶋だけはにこにこと笑っていた


僕の彼女は魔法使い36

「・・・っ」

美優紀は薄暗い部屋の中で椅子にくくりつけられていた

逃げようと体をよじるが、椅子の後ろにくくりつけられた腕が痛むばかりだった

「なんなんよ・・・なんでこんな目に・・・」

美優紀は目に涙をにじませながらぽつりと漏らす

「それは、お前が契約者になったからだよ」

「!」

そこには美優紀を拉致した男4人がいた

「なんで・・・そのことしってんの?」

「さぁな。ここで死ぬお前には関係ない話じゃないか?」

リーダー格の男が美優紀に近づき、顎をつかむ

「っ!」

「でも、いいじゃないか。どうせ、消えたいって思ってたんだろ?」

「え・・・」

「学校にも、家にも居場所がない。信用してた友達にも裏切られたんだ。そりゃ、自暴自棄にもなるわな」

「なんで・・・知ってるん?」

「でもな、お前はまだガキだから構ってほしいだけなんだろ?本気で消えたいなんて思ってないだろ?だからさ、今からそう思うようにしてやるよ」

男はそういってニヤッと笑い

ドンッ!

「きゃっ!」

美優紀を床に倒した地面に散らばった木くずやガラスで美優紀のほほには小さな擦り傷ができる

「傷だらけの女を犯すのもいいかもなぁ」

「っ!誰があんたらなんかと」

「おーおー。威勢がいいねぇ」

ドンッ!

男の蹴りが美優紀の腹に刺さる

「がはっ」

目の前が白黒になり、星が飛ぶ

「おいおい、まだこんなもんじゃねぇぞ。いいか、今から抵抗するたびにお仕置きしてやっから。嫌だったらさわぐんじゃねぇぞ」

そういって男たちは美優紀を取り囲み縛っていたロープをほどき床に押し付け

制服を脱がそうとした

「いやっ!いややっ!」

美優紀は抵抗するが、力ではどうにもできない

「おーおーいいねぇ」

「興奮するぜ」

男たちはテンションがあがり、ベルトに手をかける

押さえつけていた男は美優紀の胸に顔をうずめようとした

そのとき、美優紀は近くにあった角材を手に取り

「っ!嫌やってゆうてるやろっ!」

男を殴った

「・・・」

男の顔からは気の破片が刺さり、血がにじむ

「・・・決めた。こいつ殺そう」

男はゆっくり立ち上がり

ナイフを手に取る

「っ!」

美優紀は上体こそ起こしたものの、倒された衝撃で立てないでいた

「死ねよ」

男はナイフを高く振りかざす


こんなことなら・・・アカリンと仲直りしとくんやった

美優紀は目に涙をうかべ、、目をつよく閉じた

「だらぁっ!」

突如、男の顔に蹴りがめり込む

「ぐはっ!」

カランカラン・・・

鈍い音と金属音が響き渡る

「ったく、お前はなんで変な男しかよってこんねん」

美優紀はゆっくりと目を開ける

そこにはサヤカが立っていた

そして、地面にはリーダー格の男が倒れていた

「サヤカ・・・ちゃん」

「ちゃんづけでよぶなゆうてるやろ」

サヤカは顔を赤くしながら口を尖らせる

「みるきー!」

そこに吉田が駆け寄り、美優紀を抱きしめた

「アカリン・・・」

「よかった・・・酷い・・・こんな顔にされて・・・ほかにもなんかされたんか?」

「ううん・・・大丈夫」

「よかった・・・」

そういって吉田がまた強く美優紀を抱きしめた

「アカリン・・・ごめんね。ごめんね・・・」

美優紀はぽろぽろと涙をこぼす

「ううん。謝らんでいい。私の方こそ・・・いっぱい酷いこといってごめん」

「ちっ・・・」

サヤカは照れ臭そうにその光景から目をそらす

「何俺らのことほっぽりだして仲良しごっこしてるわけ」

「な・・・」

サヤカに蹴られた男はゆっくりと立ち上がる

その首は真横に向いていた

「サヤカ!やりすぎだ!」

高橋は焦る

「みなみ、そこじゃないでしょ?なんであの状況で立ち上がれるわけ」

前田は血の気が引く

「そんな程度じゃ、俺は死なねぇの」

そういって男は首を持ち、ぐっと力を入れて戻す

「・・・こいつら、人間じゃない」

「あぁ・・・そういうこったな」

サヤカと高橋はぐっと身構え

「ゆきりん!敦子たちを頼む」

そういって2人は男たちの方に走り出す

ドカッ、バキッ!

鈍い音が響き、男たちは倒れる

殴った部分からは砂が舞った

「・・・ゴーレム?いや、まさか・・・そんなはずは・・・」

高橋は混乱する

「おい!なにぼーっとしてんねん」

サヤカの声にハッとし

「そうだ・・・とりあえずこの場を乗り切らないと」

高橋は我に返り

地面に手をついた

「サヤカ、さがれっ」

サヤカが素早く反応し

地面から尖った無数の石たちが男たちの胸を貫く

そして、動きが停止した

サァァッ・・・

貫かれた体は、砂になり宙を舞う

「やはり・・・こいつらはゴーレムか・・・」

高橋がそうつぶやいた瞬間

リーダー格の男は、ぐっと刺さっていた石を折り引き抜いた

傷はみるみるふさがっていく

「言っただろ?そんなんじゃ死なねぇよ」

そういって男は笑う

「なんで・・・お前だけ・・・ゴーレムが胸を射抜かれて消えないわけがない」

高橋はたじろぐ

ゴーレムは人の形を形成する際に、核がなければいけない

その核は胸にあり、そこを破壊されると人としての形を保つことができないのだ

「俺をこんな土の塊のやつらと一緒にするな。今はまだ一人だけ・・・力が足りないだけだ」

そういって、男は地面を蹴り高橋に向かってくる

「くっ!」

高橋は石の壁を使い攻撃を防ぐが、次々と壊されていく

サヤカも応戦するが何度でも立ち上がってくるうえに、人間離れした力で防ぐこともままならないでいた

「くそっ・・・どないなってんねん」

壁に打ち付けられたサヤカは肩で息をする

「サヤカちゃん!」

風の結界で守られたなかで美優紀が声を上げた

「うっさいわ。黙って見とれ」

無様な格好をみられたくなくて、サヤカはよろよろと立ち上がる

「契約者ひとり守れんで・・・何が炎使いや・・・」

サヤカはぽつりとつぶやく


『いいかい、サヤカ。もしお前が選ばれしものになって、契約者を見つけたときは、しっかりとその人を守るんだよ』

サヤカの脳裏に、シノの言葉がよみがえる

『それが、忠誠を誓う炎使いの生きざまだよ』

「うあああああっ!」

サヤカは勢いよく立ち上がり、男に向かっていく

今、炎は使えない

でも、私は・・・

契約者を守る・・・

それが・・・炎使いってもんやろ・・・ばぁちゃん!

「おぉ、威勢がいいねぇ」

男はサヤカの攻撃を受け流し

ガッ!

「ぐはっ!」

腹に一撃を浴びせた

サヤカはよろめき、地面に倒れこんだ

「サヤカちゃん!」

「だめよっ!ここから出たら危ないわ」

柏木は結界を張りながら美優紀を制止する

「出してよ!ここから出してよ!サヤカちゃんが死んじゃう!」

結界に阻まれ美優紀は空中をドンドンと叩く

「うるせぇな」

男が美優紀の方を向く

「炎使いは殺さねぇよ。でもな、契約者のお前は別にどうなってもいいんだぜ」

にやりと笑い、ゆっくりと足をすすめていく

「待てやっ!」

サヤカは立ち上がろうとするが、足に力が入らない

「いかせるかっ」

高橋はよろよろと地面に手をつき

男の前に尖った岩を突き出した

「ゆきりん、今のうちに逃げろ!」

「うんっ」

柏木は浮きあがろうとした

が・・・

バァァァン!

男が勢いよく岩を崩し

すでに柏木の目の前に居た

「っ・・・」

柏木は息をのむ

「行かれちゃ困るんだよ」

男はぐっと手を伸ばし

結界を破り、柏木の首に手をかける

「っ・・・くぅ・・・」

呪文が詠唱できなくなり、結界がなくなる

「ゆきりん!」」

高橋は叫ぶが、もう力は使えなかった

ここは霊樹からの供給範囲から外れている

高橋はそのことをすっかり忘れていた

視線の先には、前田が肩で息をして倒れ込んでいる

上級レベルの技を使いすぎて、前田の体力を消耗してしまっていたのだ

(しまった・・・)

「離せよっ!」

吉田は果敢にもその男にむかっていく

「なんだ、お前」

男は吉田を軽く振り払い、吉田は地面に打ち付けられる

「アカリン!」

美優紀は吉田にかけよる

「安心しろよ。そいつも消してやるからよ」

そういって、男は柏木を勢いよく放り投げる

「ぐっ!」

鈍い声をあげ、柏木は地面に打ちつけられる

「ゆきりん!」

高橋は上体を何とか起こし、柏木の方に近づく

男は今度は渡辺の腕をつかんだ

「なにするん!」

「これだよ、これ。俺は、これが欲しいんだよ」

そういって男は美優紀の掌に自分の手をかざす

紋章が初めて光った時の赤の色とは違い

漆黒の煙のようなものが浮き上がる

「ぐっ・・・」

手がじりじりと焼けるような感覚におそわれ、美優紀は顔をしかめる

「ぐあぁぁぁっ」

それと同時に声を上げたのはサヤカだった

胸をおさえ苦しむ

「な・・・なにがおきてるんだ」

高橋はその様子に困惑する



その時

シャッ!

窓から何かが飛んできた

カキン!

男の腕が氷り、一瞬指先の力が弱まる

美優紀はとっさに腕を振りほどき

黒い煙は消えた

「おまたせー」

窓の方を見ると

そこには楕円形の水の上に乗っている小嶋たちの姿があった


僕の彼女は魔法使い35

ザワザワザワ・・・

街の雑踏が、美優紀を現実世界へと引き戻す

その後、美優紀は両親と暮らすことを拒み

母方の祖父母の家がある東京で暮らすことを決めた


「東京で会うとか・・・最悪。なんなん」

美優紀はぶつぶつ言いながら

街を見渡す

どこに行こう・・・

正直、東京に来てから

遊ぶ友達も居なかったので

いつも公園にいるか、駅前の店を転々と歩くかくらいしかしていなかった

・・・街での遊び方は全部吉田に教えてもらった

だから、一人でどうすごしたらいいのかというのは正直よくわかっていなかったのだ

「・・・ホンマ・・・最悪」

美優紀はぽつりと漏らした

そこに

「お、君ひとり?俺らとカラオケでも行かない?」

いかにもチャラそうな男4人が声をかけてきた

「いかん」

美優紀はさらなる苛立ちを感じ、そこから去ろうとする

「待てよ。ねーいいじゃんちょっとだけ」

男が腕をつかむ

「離してよ!」

美優紀は勢い任せに腕を振りほどこうとしたが

「っ!!」

腕が折れそうなほどに握りしめられ、顔をゆがませる

「素直についてきてくれたら痛いことしないからさ」

男は冷ややかな顔でいう

「誰が・・・あんたらとなんか」

「おいおい、言っただろ。おとなしくしろって」

そういって、男たちは美優紀を囲み

スッとナイフを出した

「!」

「な、いい子にしてろ」

「・・・」

美優紀は恐怖で声が出なかった

「おーいいのー?じゃあカラオケ行っちゃいますかー」

じろじろと見ている人たちに不信感を与えないよう

男たちは声をあげ、盛り上がる

「じゃあ、行こう」

そういって、美優紀を取り囲んだまま男たちは歩き出した

「声出したら、殺すよ」

そう耳元で言われ、美優紀は青ざめる


なんなんよ・・・

今日、ホンマに最悪・・・



―――

一方その頃

「で、吉田さん。なんで学校まで来たの?」

前田ががまっすぐに吉田を見つめた

「みるきーに・・・謝りたかってん」

「謝る?」

宮澤は首をかしげた

「別にええやろ。大阪でいろいろあってん」

吉田はぷいっとそっぽを向いた

「それは渡辺さんが学校に来ないのと関係あるのかな?」

篠田が問う

「え・・・みるきー学校行ってないん?」

「そ。今進級できるかの瀬戸際ね」

前田はふっととため息をつく

「なんで・・・ちゃんと行ってると思ってたのに・・・」

吉田はうなだれる

「大阪で何があったか、教えてくれないかな?」

篠田は優しい口調でいう

「いやや。あんたらにゆうたって変わらへんし」

「・・・やれやれ、教師は嫌い・・・か」

篠田はため息をもらす

「おい」

壁にもたれて話を聞いていたサヤカが口を開く

「ええ加減何があったか話せや。全然話進まへんやんけ」

サヤカはつかつかと吉田の方に歩み寄る

「あんた何?みるきーの友達?」

「はぁ?あいつは私のけ・・・」

「わー!そ、そうなんだ、おんなじクラスの子なんだよ!」
   
高橋は契約者というワードを出す前に制止する

「吉田さん、お願いっ!私、渡辺さんの担任なんだ。何があったか教えてくれないかな?学校に来て欲しいんだよ」

その勢いに乗じて、宮澤は手を合わせる

「・・・」

吉田は黙ったまま視線をそらす

「仕方ない。親御さんくるし、説得してもらおうかな」

前田がポツリという

「え・・・みるきーのお母さん来てんの?」

吉田がピクッと反応した

その反応を前田は見逃さなかった

「知ってるの?お母さんのこと」

「・・・」

理事長室はしばしの沈黙につつまれ

「言われてん」

吉田はゆっくり口を開き

「・・・もう、うちの子と付き合わんといてって・・・」

絞り出すように、言った

「なんだよそれ?ひどくねぇか?誰と付き合おうが自由だろうよ」

高橋はカチンとする

「仕方ないんや。私は定時制。かたやみるきーは有名な進学校やで。言われるんも無理ないわ」

吉田は皮肉っぽく笑う

「でも・・・ちょっとうらやましかってん」

「え?」

「私んとこにそうやって言いに来るってことは、少なからずみるきーのこと心配してるってことやろ?」

「・・・」

高橋は眉をひそめる

「私には、そんな心配してくれる人おらへんから」

「どういうことや」

サヤカが訪ねたが

「そこまで言わなあかんの?みるきーと何があったかゆうただけでええやろ」

そういって、吉田ははぐらかし

席をたった

「待ちなさいよ。そういわれても、気になってきたんでしょ?」

前田のセリフに、吉田の体はぴくっと動く

「だから、謝りたかったんでしょ?」

「・・・」

「あなた、友達思いのいい子ね」

前田はにこっと笑った

「うっさいな!」

吉田は顔を真っ赤にしながら部屋を出ていこうとしたが

「まぁ、待ちなさいよ。やみくもに探しても仕方ないでしょ?」

「え?」

「サヤカ、出番」

「は?」

前田のセリフにきょとんとする

「おい、敦子!吉田さんがいるんだぞ!」

高橋は焦って止める

「いいじゃない。一人なら、記憶消すのも体力しれてるでしょ?それに、私こういう子嫌いじゃないの」

前田はくすっと笑った

「はぁ・・・しゃーねぇなぁ」

高橋はため息をつき、サヤカの方に向き直った

「サヤカ、お前には言ってなかったが、私らは契約者の居場所を知ることができる」

「契約者?何それ?」

吉田はきょとんとする

「ま、いいから、いいから。ここで起きたことは他言無用でお願いするぜ」

高橋は苦笑いをし、説明を続けた

「目を閉じて、意識を集中しろ。そして、渡辺さんの姿を思い描くんだ」

「はぁ?」

「とにかくやれ、そうだなーイメージは空から探してるって感じだ。集中力が高まったら、いきなり上空から地上に引き込まれるような感じになって、今渡辺さんがどこにいるかがわかる」

「そんなんゆうても、ここらへんの土地やわからんで」

「大丈夫。たかみなが思念を地図に起こしてくれるから」

小嶋はぽりぽりと口を動かしながらいう

「にゃろはよくこの状況で食べてられるね」

篠田は苦笑いをする

「さ、そういうわけだから、今言ったとおりにやってみ」

「・・・」

サヤカは反抗したくなったが、祖母の顔をがうかんだ

この件であいつが学校に行ってくれるようになるんなら・・・仕方ないか

サヤカは目を閉じ

意識を集中させる

学校の天井を突き抜け、空から町を見下ろす

高橋はサヤカの肩に手をおき、目を閉じ反対の手をスッとかざした

そこには石板が現れ、地図が示される

「な・・・なにこれ?魔法?」

吉田はあっけにとられ、後ずさりする

「そうだよ。ここにいるみんなはちょっと特殊でね。だから、君の嫌いな教員とも少し違うと思うよ」

篠田がその背中を後ろから受け止め、優しく語りかけた

「え・・・」

「みんな心配してるんだ。渡辺さんのこと。そして、君と仲直りできるようサポートしたいとおもってる」

「・・・」

「だから、少し信じてみて」

そういって、ニコッと笑った


「・・・」

サヤカの意識は空を飛び、町を見下ろす

そして、ぐっと引っ張られるような感覚になり

地上へと降りていく

そして・・・

そこには廃墟で椅子に縛られた美優紀の姿が映った

「なんやこれ・・・!」

サヤカはハッとして目を開けた

「どうした?」

「あいつ・・・縛られてた」

「え?」

「ようわからんけど・・・人気のないぼろぼろの建物におった!とにかく危ないんや!」

サヤカは苛立ち、怒鳴る

「待て、地図みろ。お前が降りて行ったのはここだ」

「ここって・・・かなり郊外だね」

篠田は眉をひそめ、携帯で地図が示された地区を検索する

「んー・・・」

小嶋は立ち上がり、篠田の携帯の地図を覗き込んだ

「あ、このあたりってなんか廃旅館があるところでしょ?」

「え?」

「なんか生徒たちが肝試しに行くんだーとか言ってて、やめなさいっていってたの」

「陽菜!そこの名前なに?」

「えーなんだっけ・・・たしか・・・なんとか旅館」

「・・・」

篠田は検索ワードに心霊スポット 旅館と打ち込む

「わかった!三笠旅館だ!」

「よしっ!みんな行くぞ!」

高橋は声を上げる

「待ちなさい、とりあえず玲奈もよばなきゃ。ケガしてたら治さなきゃいけないでしょ」

前田が制止する

「じゃあ、私と陽菜は玲奈を連れていく」

篠田がうなづき

「じゃあ、珠理奈もつれていこう。部活やったるだろうから私声かけてくるよ」

宮澤も言う

「頼んだぞ」

そういうと、高橋は柏木の方を見る

「りょうかーい」

柏木は手をかざし、ふわりと大きな球体を作った

「じゃあ、みんな乗って」

前田の合図にみな、球体の中に入る

「りんちゃん、無理しないでね」

「うん、大丈夫」

2人は見つめあう

「ほら、こんな時でもイチャイチャしないの。さ、吉田さんもいくわよ」

「え?」

「仲直りには、きっかけが必要だから」

そういって、フッと笑った



◆こんにちは

ども、しゅうです(^ ^)

案の定更新止まってすいません(・・;)

今、東京に来ています

東京は風強いっすねー

雨が降らないことを祈るばかりです

乃木坂ライブいかれるかた楽しみましょうねー(^ ^)

急な思いつきですが、明日のAKBライブも含み、開演前に私と会ってみたいという方おりましたらお話しませんか?

来年度新しいことにチャレンジするので、もう東京とかライブとかしばらく行けない可能性大なんですよね

ブログもいつまで書き続けられるかあやしいので…

この機会にどんな奴が書いてんねんって思った方は

コメント欄にお書きくださいませ。

まぁ、急なことなのでこの記事見てないと無理なんですが…(・・;)

もしよろしければ、お声掛けくださいませ☆

もちろん、公演後でもOKです(^ ^)

では、旅行先でお茶しながらぽちぽち書こうと思います(^ ^)



僕の彼女は魔法使い34

そして、美優紀は家に帰らなくなった

正確に言うと帰りづらくなったのだ

両親が居ない隙を見て家に戻り、すぐまた出て行くという生活をくりかえす

学校も休みがちになっていたが

もともと、成績の良い美優紀はテストだけはいい結果を残していた

だが、美優紀を見つめる学生たちの目は変わっていった

まるで、汚れた何かを見るような目だった

「・・・」

そんな視線が嫌だった

だから、冬休みに入る頃には

不登校になっていた

そして

「美優紀、大事な話しがあるの」

両親に言われ、しぶしぶ美優紀は家のリビングに居た

ダイニングテーブルに並んだ両親、その前に座る美優紀・・・

目を合わせづらくて、思わずそらしていた

「お母さんたちね、離婚・・・しようと思うの」

「・・・」

思わず美優紀は両親を見た

父親は何も言わず、黙っていた

「そう・・・」

「だから、どっちについていくか・・・決めてほしいの」

「・・・どっちも嫌ってゆうたら?」

「いい加減にしろ。おまえはまだ高校生なんだ。どっちかについてきなさい」

父親の台詞にカチンとする

「なによっ!散々好き勝手やってきたお父さんにそんなん言える権利あるん?」

美優紀は立ち上がりガタっと椅子が大きな音を立てる

「おまえは子供なんだ!おまえこそそんなこと言う権利ない!」

「なによっ!都合のいいときだけ親ぶって!私は・・・私は・・・」

あんたらの都合のいい娘やない

そう言おうとする前に、涙があふれてきて

美優紀はたまらず家を出た

走って、走って・・・

吉田がいつも居る、駅前のあの場所まで走っていた

「・・・」

吉田は美優紀の姿をみると、座っていた花壇の縁から立ち上がり

美優紀の傍に歩み寄ってきた

「はぁ・・・はぁ・・・アカリン・・・」

美優紀は肩で息をしながら、さっきあったことを吉田に言おうとした

だが

「え?」

吉田は美優紀の横をすりぬける

「朱里ーお待たせー」

「どこいくー。カラオケー?」

後ろを振り返ると、派手な格好をした女子たちが吉田を囲んでいた

「うそ・・・」

美優紀はぽつりと漏らす

「そうやなー。カラオケしよー。朝までいっちゃう?」

「いいねー」

吉田は振り返ることもなく女子たちと話しをする

「・・・アカリン!」

美優紀は絞り出すような声で叫ぶ

「「・・・」」

一斉に女子たちの視線が美優紀に集まり、たじろぐ

「・・・」

そして、吉田も振り返り

ゆっくりと美優紀の方に歩み寄ってきた

「みるきー。もう、会うんやめよう」

「え・・・?」

衝撃的な言葉に、頭が真っ白になる

「ずーっとさ、遊んでる間も考えてたんだよねー。あんたとおってもつまらんのよなー」

「なに・・・それ?」

冷たく言い放たれた言葉に心拍数が上がる

「タイプの違う子と遊んだらおもしろいかなーって思ったけど、やっぱり合わんなーっておもって。だから、もうおしまい」

「アカリン・・・私は・・・」

美優紀は言葉をはなとうとしたが、喉の奥でつっかえて言葉にならなかった

「朱里ー。なにしてるん?早くいこー」

後ろで女子たちが口をとがらせていた

「わかったー。じゃあね。はよ帰って勉強でもしたら?」

吉田はそういうと踵を返し、去って行ってしまった

美優紀には、もう追いかけていく気力もなかった

そこにへたりこんでしまうのを必死に耐えるだけで

精一杯だった

「なによ・・・なによ・・・・」

美優紀の脳裏に、吉田との思い出が蘇る

優しくしてくれたん、全部演技なん?

笑ってくれてたんも・・・全部・・・

「っ・・・」

美優紀は肩をふるわせて泣いていた

家族も、友達も・・・なにもかも・・・失った気がした


もう、大阪になんていたくない

消えてしまいたい

そんな思いしか抱かなくなった


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