気ままな詩人

48グループの創作小説を書いています。じゅりれな、さやみるきーメインになります。SKE、NMBの支店推しです。苦手な方は退室ください。

僕の彼女は魔法使い39

祖母は先に帰ると言い、母親を連れて理事長室を後にした

「はー。なんなんだよ今日は」

高橋は緊迫した雰囲気から解放され、大きなため息をつく

「ははは、2度あることはっていうからあと一回あるかもね」

篠田はニッとわらう

「げ、やめてくれよ」

高橋の反応に篠田はくすくすと笑った

「アカリン・・・ごめんな」

「ううん。私のほうこそ、ごめんな。それに、守ってくれてありがとう」

「・・・うん」

2人は笑いあう

「いやーよかったよかった。仲直りもできたし、学校も来てくれるっていうし、万々歳だよ」

宮澤はにこにことその光景を見つめていた

「そうね。でも、あと一仕事残ってるんじゃない?」

前田の問いかけに、高橋たちは一斉に吉田の方をみる

「な・・・なに?」

さすがに視線が痛く、吉田がたじろぐ

「ごめんなさい。吉田さん。あなたの記憶を消さなきゃいけないの」

「え・・・?」

「提案したのは私なんだけどね。でも、まさかあんな奴がおそってくるなんておもわなかったから・・・ごめんなさい」

「ううん。それはいいんやけど・・・消すってどういうこと?」

「もう見たからわかってると思うけど・・・ここにいる人たちはこの世界の人間じゃないのだから、騒ぎが大きくなったら困るから・・・契約者以外は記憶を消すようにしているの。大丈夫、魔法をつかってたところの記憶を消すだけだから・・・渡辺さんと仲直りしたっていうことは消えないわ」

「・・・いやや」

「え・・・」

「だって、みんなみるきーのためにあんなに一生懸命に戦ったんやで。それを忘れるんやいやや。」

「吉田さん・・・」

前田は困った顔をする

「それに、あの戦いがあったから・・・みるきーとも仲直りできたんやと思うし・・・私、絶対言わへんから!だからお願い!」

吉田は頭を下げる

「私からもお願い!」

美優紀も続けて頭を下げる

「んー・・・どうする?」

小嶋は高橋の方をみる

「まぁ・・・しゃあないか。でも、条件がある。東京に居るときは渡辺さんの家に泊まること、大阪に帰る前にここによってくれよ」

「ありがとう!わかった!」

吉田はにっこり笑ってうなづいた

「はい、じゃあ今日は解散!渡辺さん、補習の日程はまた連絡するからね」

宮澤の声で一同は解散した

美優紀と吉田は2人そろって彩美堂に帰っていった

「いいの?あんな簡単にOKしちゃって」

「・・・東京に居る間だけ・・・な」

高橋は小さくつぶやいた

「今回の事件、でかい気がするんだ。吉田さんに危害が及ばないように見張って・・・大阪に帰る前に記憶を消す」

「そうだね・・・そのほうがいいかも。その間に、渡辺さんも説得しとかないとね」

篠田は顎に手をあて、考える

「・・・そんなんやったら、さっさと消してしまえばよかったんちゃうか?」

サヤカは眉をひそめる

「サヤカは情緒ってのをわかってないなぁ」

篠田はくすっと笑う

「はぁ?」

「今は記憶を消さないほうが、いろいろ話ができていいんだよ。仲直りはきっかけが必要だから」

篠田はにこっと笑い、サヤカの眉間のシワはより一層深くなったのだった


-----

渡辺と吉田は彩美堂近くの公園のベンチに座っていた

「うん、うん、わかった。じゃあアカリン連れて帰るから」

渡辺は携帯の電源を切り

「お母さん、そのまま大阪に帰ったって。アカリンも泊まっていいって言ってるから」

「ホンマ?ありがとう」

「ううん。こっちこそありがとう。ごめんな。私なんにも知らんで・・・ひどいことゆうて」

「ううん、ええんよ。私も、大阪の時ひどいことしたし・・・」

「「・・・」」

ビュゥゥゥ・・・

2人の沈黙を埋めるように風が吹く

「あのな」

吉田が口を開く

「ホンマはな、美優紀のお母さんが私のとこに来て会わんといてって言われたときな・・・悲しかったけど、うれしかってん」

「え?」

「美優紀、心配されてて・・・愛されてるんやなって思った」

「アカリン・・・」

「私のお母さんはな・・・全然私のことなんて興味なかったから」

「え・・・」

「うち、両親が小さいころに離婚して、私は母親と2人で暮らしてたんやけどな。小さいころから知らん男の人が次々に来てて・・・家ではお母さんはその人ばっかりで私のことなんて興味なくて、ほったらかしやってん」

「・・・」

美優紀は言葉をなくす

「だから、一回家に泊めてって言われたとき断った理由もそうやねん。お母さんの彼氏おるし、家も荒れててゴミ屋敷状態やし・・・とても泊めれるような状態やなかったから」

吉田は苦笑いをする

「だからな、夜の定時制の学校行ってバイトして、自分の服こうて遊んで・・・私も好きにしようって思ってん。学校はそんな状態の子らがようけおってなー。その子ら励ましたりいろいろしてたんや。なんか、ながいことそんな環境でおったから・・・家庭環境が悪い子ってなんか空気とか表情でわかるようになってしもてな」

「じゃあ・・・交差点で会ったときも?」

「うん。空気でわかった。見ながら歩いてたら急に立ち止まったからびっくりしたけど、話すきっかけになってよかったっておもってる」

吉田はにこっと笑う

「私・・・ずっとアカリンに助けられてたんだね」

「なにゆうてんの。お互いさまやで」

「え?」

「私も、元気もらってたから。周りにはおらんタイプやったし、楽しかったよ」

「アカリン・・・」

「みるきーはみんなに愛されてるよ。だから、卑屈になったりせんと笑いな。あんたの笑顔は見ててなごむから」

そういって吉田は美優紀の頬を引っ張った

「うん、がんばりゅ」

「あはは、なにそれ?ちゃんと喋れてないやん」

「それはアカリンが引っ張ったからやん!」

おなかをかかえて笑う吉田に、美優紀は頬を膨らましていた


「おうおう、いい感じじゃんか。仲直りは大成功って感じだな」

「・・・」

公園の木の上から高橋とサヤカはその様子を見ていた

「・・・なぁ」

「ん?」

「捨てたもんって、ここらじゃどこに行くんや?すぐ燃やしてしまうんか?」

「捨てたもん?あーゴミのことか?東京は人口多いからまず、いったん集めてそれから・・・」

「それ、どこにあんねん」

「え?」

スッと立ち上がるサヤカに高橋はきょとんとする

「・・・拾いに行かなあかんもんがあるんや」

サヤカは口をとがらせて、照れくさそうに言った

「ふーん・・・いいぜ。つきあってやるよ」

高橋はサヤカの肩をポンとたたく

「別に、場所おしえてくれたらええだけや」

「なーにいってんだよ。私は土使いだぜ?地面うごかしゃすぐに見つかるって」

高橋はにやにやしながら言う

「・・・ちっ。勝手にしろ」

サヤカはそっぽを向く

「はいはい。そうさせてもらいますよ。じゃあ、ついてきな」

高橋はふわりと浮き上がり、サヤカはそれに続いた


-----

「あーつかれたー」

小嶋は篠田とともに生活する部屋に戻り

勢いよくソファーにダイブする

「こら、にゃろ。ちゃんとお風呂入ってから寝なよ」

「はーい」

そういいながら小嶋はクッションを抱え丸まる

「・・・全然、聞いてないじゃん」

篠田は苦笑いをしながら服をハンガーにかける

「・・・」

ふと、自分の手の紋章が目に入った

「・・・ねぇ。にゃろ」

「ん?」

「・・・答えてほしいことがあるんだ」

「・・・」

小嶋はクッションを抱いたままちらりと篠田の方を見る

「にゃろたちはさ・・・最初、誰に仕えてたの?」

「・・・忘れちゃった」

小嶋はそういって目を閉じた


-----

「あーなんか今日はすごかったなぁ」

珠理奈は今日の出来事をベッドの上で思い出しぽつりとつぶやく

「ごめんなさい、いろいろなことに巻き込んでしまって」

玲奈は机の上で読んでいた本を置き、珠理奈の方に近づく

「怪我、ちゃんと治ってる?」

顔を覗き込む玲奈に珠理奈はどきっとする

「へ、平気だよ!玲奈ちゃんはすごいなー!もうピンピン」

ゴンっ

「・・・っー」

勢いよく立ち上がったため、2段ベッドで頭をぶつけて珠理奈は頭を抱える

「だ、大丈夫?」

「平気平気。私、石頭だから」

珠理奈は苦笑いをする

「ふふっ。でも、あんまりぶつけてたらコブができちゃうよ」

そういって玲奈は珠理奈の頭に手を置き

スッと目を閉じ、呪文を唱えながら撫でた

「あ・・・」

痛みが引いていくのと同時に、珠理奈はその顔に見とれてしまう

このまま、近づいたら・・・

キス・・・できるのかな?

「はい、これで大丈夫」

「へ?あ、う、うん!ありがとう」

珠理奈は今考えていたことが照れくさくて勢いよく頭を下げた

「ふふっ。変なの」

玲奈はころころ変わる珠理奈の表情や態度が面白くてくすくすと笑った

「あ・・・あははは。そういえば玲奈ちゃん、何よんでたの?」

「え?あぁ、この前生徒会長さんが薦めてくれた本。でも、昔の話だから注釈が多くて読むのに時間かかっちゃって」

「あー信長ね。玲奈ちゃんはまじめだなぁ。私なんかわかんなかったら、そういって返しちゃうけど」

「うーん・・・読みだすと最後まで読まなきゃ気が済まないから気になっちゃって」

「そうなんだ」

「でも、もう遅いし寝ましょうか。おやすみなさい」

「う、うん。おやすみ」

玲奈はスッと珠理奈のベッドから出ると電気を消し、自分のベッドに入っていった

「・・・」

うぅ・・・寝れない

先ほどの玲奈の表情を思い出し

珠理奈は寝返りをうつのだった

僕の彼女は魔法使い38

高橋は散らばった破片を手に取る

手に取った瞬間、破片は土となり崩れてしまった

「・・・」

床に目をやると他の破片も土になっていた

「たかみな、なんだったのあいつ」

篠田は眉をひそめる

「わからない。ただ・・・私らの世界から来た可能性は大いにある」

「え・・・」

「詳しい話しはあとだ、またあんな奴が来たら困っからよ。さっさとここから避難しようぜ」

高橋は立ち上がり、柏木に目くばせをした

そして、球体に乗り皆で一斉に廃旅館を後にした



ジャリ・・・

高橋たちが去った後、一人の人物がその部屋に入ってきた

「やはり・・・王女の力は絶大か・・・いいね。ますます欲しくなった」

そういってニヤッと笑った


―――

「あー疲れたー」

「なんだったのかしらあのゴーレム」

理事長室に戻った高橋たちは、ホッとして雑談をし始める

「まぁ、それはおいおいね…今はこっちの問題解決の方が先だと思うけど?」

篠田は苦笑いをして高橋たちはに言う

高橋たちはの視線は美優紀と吉田の方を向いた

「・・・」

2人は気まづそうに互いをちらりと見る

「あんな戦いに巻き込んじゃったけど、あれがあったから話す気にはなったんじゃない?」

「「・・・」」

2人は見つめあう

美優紀も心配して抱きしめてくれた吉田を無下にはできないが

まだ意地を張り素直になれないでいた


そこに

ドンドン!

勢いよく理事長室のドアが叩かれ

ガチャ!

「失礼します!」

一人の女性が勢いよく入ってきた

「おかあ・・・さん」

美優紀は目を丸くする

「美優紀!あなた、こんなとこにいたの?家にもいないっていうから!」

美優紀の母はつかつかと近づく

「・・・」

その剣幕に美優紀は固まってしまっていた

「まぁまぁ、お母さん落ち着いてください」

宮澤がなだめるが

「あなたは黙っててください!」

「す、すいません」

その勢いに、無意識に背筋が伸びる

「あら・・・あなた・・・」

母は吉田がいるのに気づき、怪訝な顔をする

「・・・」

吉田はうつむき、固まっていた

その表情を篠田は静かに見つめる

「あなた、なんでこんなところにいるの!?」

「そ・・・それは・・・」

吉田は口ごもる

「あなたのせいね?東京でも美優紀に余計なこと吹き込んだんでしょ!?もう2度と近づかないでって言ったのに!」


「え・・・」

その台詞に美優紀は固まる

「ごめんなさい・・・でも、私みるきーが東京に行ってから、連絡も一切取ってなかったんです。でも・・・どうしても・・・謝りたかったんです」

「謝る?そうよね。成績優秀な娘をたぶらかして遊びに連れまわしてたんだから!でもね、あなたのせいで美優紀の人生はめちゃくちゃなのよ!今更謝ったってどうしようもないんだから」

「・・・」

吉田はうつむき、ぐっとこらえていた

「・・・もうそのぐらいに」

篠田が母と吉田の間に入ろうとした、その時

「ええかげんにせぇよ」

サヤカがスッと間にはいる

「な、何よあなた?」

「私はこいつらの・・・友達や」

「サヤカ・・・」

吉田は目を丸くする

「いろんなことゆうてるけどな。そんなにこいつが悪いんか?私はそうは思わんけど」

「あなたに何がわかるのよ!どうせ、あなただってそいつの仲間なんでしょ?美優紀をまた悪いほうに連れて行こうとしてるんでしょ!」

母親は半ばヒステリックになっていた

「うっさいわ!」

その声以上の大きさで、サヤカは叫んでいた

「こいつは、ホンマに美優紀のこと思ってここまで来たんや。そうでなきゃ、あんな危ないとこまでいかへんわ!大体な誰とおるかなんて本人が決めることなんや!黙っておれや!」

「サヤカちゃん・・・」

美優紀の頬から一筋の涙が流れた

「お前もお前や!ちゃんと言え!親なんかな、気づいた時には死んでるんや!ちゃんと自分の足で歩け!」

「!!」

「何よあなた!失礼ね!」

母はサヤカのほうに食ってかかろうとしたが

「その子の言うとおりだよ」

後ろから、落ち着いた声が聞こえ

皆、一斉にドアのほうに視線を向けた

そこには美優紀の祖母がいた

「おばあちゃん・・・」

「やれやれ、血相変えてうちに来たと思えば、美優紀がいないとわかるとすぐに出て行ってしまったから・・・学校に行くんだろうとは思っていたけど・・・少々うるさすぎやしないかね」

祖母はひょこひょこ歩き、中に入る

「先生方すいません、うるさくして」

祖母はぺこぺこと頭を下げる

「い、いえ・・・」

宮澤たちも反射的に頭を下げた

祖母は母のほうに視線を向け

「いいかい。今、美優紀は私が預かってるんだ。おまえさんがとやかく言う筋合いはないよ」

「何言ってるのよ!私は美優紀の母親なのよ!」

「美優紀はあんたの物じゃないよ」

「!!」

「美優紀は昔から手のかからない子でね。大阪の家に遊びに行った時も本を読んでいるようなこだったよ」

祖母は美優紀の方を見つめ微笑む

「小さいころから塾に行かせたり、習い事させたりして・・・本当に賢い子だったよ。でもね・・・いつも、寂しそうだったよ」

「!!」

母ははっとする

「おまえは知らないだろ?私と散歩に行くと、美優紀は歌を歌ったり、鳥や虫を見つけては近寄っていくような好奇心旺盛な子だったんだ・・・なのに、家に居たら途端におとなしくなってね・・・。だか、気づいたんだよ。この子は両親にほめられるように、両親の目に届くところではおとなしいいい子にしなきゃって・・・無意識にそう思っちまったんだろうねぇ」

「おばあちゃん・・・」

「だから、今回のことで東京にくるって聞いたとき、美優紀もやっと自分の意思を出すようになったんだなと思ってうれしかったんだよ。だから、自分がどうしたいのかゆっくり決めたらいいと思って何も言わなかったんだ」

「だからって、黙りすぎよ!美優紀はこのままだと留年しちゃうのよ!」

「・・・それでもいいじゃないか」

「え・・・」

母はたじろぐ

「美優紀はあんたに反抗して、愛されてるかどうか試したかったんだよ」

「!!」

真意をつかれて、美優紀ははっとした

「美優紀」

「・・・なに?」

祖母はにっこり微笑んで

「おまえさんはいい子だよ。どんな風になろうとも、私の孫だもの」

「・・・っ」

美優紀の目から涙がぽろぽろとこぼれる

「だから、言いたいことはちゃんといいなさい。時間はかかってもいいから、納得できるまでね」

「ばあちゃん・・・」

サヤカはその面影をシノと重ねていた

美優紀は袖で涙をぬぐうと、サヤカのほうに近づき

くるっと母の方を向いた

「お母さん。私、ずっと寂しかった。ほめてくれるのはテストでいい点とった時だったし、私はそれを望まれてるから、期待に応えなきゃってずっと思ってた」

「美優紀・・・」

「でも、高校に入ってお父さんとお母さんの中が悪くなって・・・私はどうしたらいいのかわからなかった。そんな時、朱里が私を助けてくれたの」

「みるきー・・・」

「そりゃ、世間では不良って言われるかもしれんけど・・・。私のことちゃんと見てくれた!ホンマになんでも言い合える友達やった!急に、もう会われへんって言われて・・・また世界が暗くなった。私をわかってくれる人がおらんようになったから・・・でも、それもお母さんがゆうたことやったんやね・・・」

美優紀はまっすぐに母を見つめ

「お母さん、朱里は私の大事な友達や。何を言われてもそれは変わらへん」

「美優紀・・・あなた本気で言ってるの」

「うん。私、逃げてばっかりやったけど・・・気づいたんや」

美優紀はちらっとサヤカの方を見て、フッと笑った

「自分の足で、あるかなな」

「・・・」

その顔に、サヤカは見とれてしまった

「だから、もう迷わへん。学校はちゃんと行く。だから、朱里をそんな風に言うんはやめて」

「・・・」

母は何も言い返せなくなっていた

「そういうことのようですので、よろしいでしょうか?」

その間に合わせて、前田がフッと微笑んだ

「娘さんの補習は私たち教員が夏休みに行わせていただきます。まだ、進級は間に合いますよ」

「・・・」

「よろしくお願いします」

母の代わりに、祖母は微笑んで頭を下げた


◆お久しぶりです

ども、しゅうです
気づけばもう4月ですね( ˘ω˘ )
更新滞っておりすいません(>_<)

わたくしごとですが、4月から新たな挑戦をさせていただいておりまして
環境がガラリと変わりました
うーん。春ですねヽ(・∀・)

未経験の地に足を踏み入れ、毎日バタバタとしております
なので、もう少し落ち着いたら更新再開いたしますf^_^;
とりあえず尻切れとんぼは嫌なのでこのシリーズは長編ですがなんとか終わらせないと思います。

新学期も始まったり、新社会人の方がいたりと4月は何かと慌ただしいですね。
みなさま体調くずされませんように( ˘ω˘ )

では

僕の彼女は魔法使い37

「にゃんにゃん!」

高橋は声を上げる

「なんか最近私のポジションいいよねー」

中に入り、地面に着地すると小嶋は笑った

「そんなこと言ってる場合じゃないと思うよ」

篠田はため息をつく

「・・・これはいったい」

ついてきた珠理奈は息をのむ

「りんちゃん!」

宮澤は倒れている柏木に駆け寄る

「・・・」

玲奈はおろおろとあたりを見渡し、困惑していたが

「みなさん、今傷を治しますからね」

意を決したように手を宙にかざす

「玲奈・・・助かったぜ」

高橋は絞り出すような声をあげる

「ちっ、まぁいい。一番の本命はおまえだからな」

男はにやっと笑い、固まった腕をちぎる

「な・・・」

高橋は目を見開く

そして、土が周りをつつみ

新たな腕が出てきた

「・・・これは・・・っ!玲奈っ!お前が今持ってる最大の回復呪文を使え!」

高橋は叫ぶ

「はいっ!」

玲奈は呪文を詠唱する

「させるかよ」

男は玲奈に近づこうとしたが

「でやっ!」

珠理奈が体当たりをして時間を稼ぐ

「なんだよお前」

「邪魔させるかっ!」

珠理奈は恐怖心を必死に押し殺すように歯を食いしばり

玲奈の前に立ちはだかる

「――――」

玲奈の呪文の詠唱が済み

部屋一面がまばゆい光に包まれた

サヤカ達は身体が暖かくなり、痛みや傷が癒えていく感覚に包まれる

それとは裏腹に

男は苦悶の表情でよろめく

「よしっ!みんな、反撃だ」

高橋の合図にサヤカがいち早く反応し

男の首に蹴りを入れる

男がよろめいたところに

地面が変形に槍が一斉に襲う

「ちっ」

男は飛びあがり、それらを跳ねのけようとするが

「させない」

柏木が跳ねのけた槍たちを風で方向転換させ、また男に向かわせる

シャッ!

小嶋が素早く男の足を凍らせ

身動きができないところに一斉に槍が襲った

そして、男の身体は削られ砂が舞う

「今だっ、ゆきりん風を!」

「うんっ!」

柏木が竜巻を起こし

砂と砂の結合を防ぐ

「ちっ」

結合ができず、男は舌打ちをする

「サヤカ!」

「おうよっ!」

サヤカは男に飛びかかり、技を繰り出す

男はそれに応戦し、また身体が削れていく

そして、胸の核が見えた

「にゃんにゃん!」

「はーい。はなれてー」

サヤカが離れると

小嶋が核めがけて氷の矢を放つ

カキン!

核が氷り、人型を作っていた土たちが地面に落ちる

「よしっ!」

高橋は声を上げるが

ピシッ・・・

氷にヒビが入り始める

「玲奈っ!」

「は、はいっ!」

その核に回復魔法を使うんだ

「え?」

「いいから、早く」

「は、はいっ!」

玲奈はその核に手をかざし

呪文を唱える

「ヤ・・・ヤメ・・・ロォォォォォ!!」

人の声ではないような悲鳴が聞こえ

バァァァァン!

核は氷の破片とともに激しく砕け散った


カランカラン・・・

地面に破片の音が響き

辺りは静寂に包まれる


「や・・・ったのか」


サヤカは肩で息をしながら高橋の方をみる

「あぁ、核が破壊されたんだ。もう再生しねぇよ」

「はぁー・・・よかったぁ」

柏木はへなへなとその場に座り込む

「すごいねー。なんかチームーワーク良くない?」

この状況で、小嶋だけはにこにこと笑っていた


僕の彼女は魔法使い36

「・・・っ」

美優紀は薄暗い部屋の中で椅子にくくりつけられていた

逃げようと体をよじるが、椅子の後ろにくくりつけられた腕が痛むばかりだった

「なんなんよ・・・なんでこんな目に・・・」

美優紀は目に涙をにじませながらぽつりと漏らす

「それは、お前が契約者になったからだよ」

「!」

そこには美優紀を拉致した男4人がいた

「なんで・・・そのことしってんの?」

「さぁな。ここで死ぬお前には関係ない話じゃないか?」

リーダー格の男が美優紀に近づき、顎をつかむ

「っ!」

「でも、いいじゃないか。どうせ、消えたいって思ってたんだろ?」

「え・・・」

「学校にも、家にも居場所がない。信用してた友達にも裏切られたんだ。そりゃ、自暴自棄にもなるわな」

「なんで・・・知ってるん?」

「でもな、お前はまだガキだから構ってほしいだけなんだろ?本気で消えたいなんて思ってないだろ?だからさ、今からそう思うようにしてやるよ」

男はそういってニヤッと笑い

ドンッ!

「きゃっ!」

美優紀を床に倒した地面に散らばった木くずやガラスで美優紀のほほには小さな擦り傷ができる

「傷だらけの女を犯すのもいいかもなぁ」

「っ!誰があんたらなんかと」

「おーおー。威勢がいいねぇ」

ドンッ!

男の蹴りが美優紀の腹に刺さる

「がはっ」

目の前が白黒になり、星が飛ぶ

「おいおい、まだこんなもんじゃねぇぞ。いいか、今から抵抗するたびにお仕置きしてやっから。嫌だったらさわぐんじゃねぇぞ」

そういって男たちは美優紀を取り囲み縛っていたロープをほどき床に押し付け

制服を脱がそうとした

「いやっ!いややっ!」

美優紀は抵抗するが、力ではどうにもできない

「おーおーいいねぇ」

「興奮するぜ」

男たちはテンションがあがり、ベルトに手をかける

押さえつけていた男は美優紀の胸に顔をうずめようとした

そのとき、美優紀は近くにあった角材を手に取り

「っ!嫌やってゆうてるやろっ!」

男を殴った

「・・・」

男の顔からは気の破片が刺さり、血がにじむ

「・・・決めた。こいつ殺そう」

男はゆっくり立ち上がり

ナイフを手に取る

「っ!」

美優紀は上体こそ起こしたものの、倒された衝撃で立てないでいた

「死ねよ」

男はナイフを高く振りかざす


こんなことなら・・・アカリンと仲直りしとくんやった

美優紀は目に涙をうかべ、、目をつよく閉じた

「だらぁっ!」

突如、男の顔に蹴りがめり込む

「ぐはっ!」

カランカラン・・・

鈍い音と金属音が響き渡る

「ったく、お前はなんで変な男しかよってこんねん」

美優紀はゆっくりと目を開ける

そこにはサヤカが立っていた

そして、地面にはリーダー格の男が倒れていた

「サヤカ・・・ちゃん」

「ちゃんづけでよぶなゆうてるやろ」

サヤカは顔を赤くしながら口を尖らせる

「みるきー!」

そこに吉田が駆け寄り、美優紀を抱きしめた

「アカリン・・・」

「よかった・・・酷い・・・こんな顔にされて・・・ほかにもなんかされたんか?」

「ううん・・・大丈夫」

「よかった・・・」

そういって吉田がまた強く美優紀を抱きしめた

「アカリン・・・ごめんね。ごめんね・・・」

美優紀はぽろぽろと涙をこぼす

「ううん。謝らんでいい。私の方こそ・・・いっぱい酷いこといってごめん」

「ちっ・・・」

サヤカは照れ臭そうにその光景から目をそらす

「何俺らのことほっぽりだして仲良しごっこしてるわけ」

「な・・・」

サヤカに蹴られた男はゆっくりと立ち上がる

その首は真横に向いていた

「サヤカ!やりすぎだ!」

高橋は焦る

「みなみ、そこじゃないでしょ?なんであの状況で立ち上がれるわけ」

前田は血の気が引く

「そんな程度じゃ、俺は死なねぇの」

そういって男は首を持ち、ぐっと力を入れて戻す

「・・・こいつら、人間じゃない」

「あぁ・・・そういうこったな」

サヤカと高橋はぐっと身構え

「ゆきりん!敦子たちを頼む」

そういって2人は男たちの方に走り出す

ドカッ、バキッ!

鈍い音が響き、男たちは倒れる

殴った部分からは砂が舞った

「・・・ゴーレム?いや、まさか・・・そんなはずは・・・」

高橋は混乱する

「おい!なにぼーっとしてんねん」

サヤカの声にハッとし

「そうだ・・・とりあえずこの場を乗り切らないと」

高橋は我に返り

地面に手をついた

「サヤカ、さがれっ」

サヤカが素早く反応し

地面から尖った無数の石たちが男たちの胸を貫く

そして、動きが停止した

サァァッ・・・

貫かれた体は、砂になり宙を舞う

「やはり・・・こいつらはゴーレムか・・・」

高橋がそうつぶやいた瞬間

リーダー格の男は、ぐっと刺さっていた石を折り引き抜いた

傷はみるみるふさがっていく

「言っただろ?そんなんじゃ死なねぇよ」

そういって男は笑う

「なんで・・・お前だけ・・・ゴーレムが胸を射抜かれて消えないわけがない」

高橋はたじろぐ

ゴーレムは人の形を形成する際に、核がなければいけない

その核は胸にあり、そこを破壊されると人としての形を保つことができないのだ

「俺をこんな土の塊のやつらと一緒にするな。今はまだ一人だけ・・・力が足りないだけだ」

そういって、男は地面を蹴り高橋に向かってくる

「くっ!」

高橋は石の壁を使い攻撃を防ぐが、次々と壊されていく

サヤカも応戦するが何度でも立ち上がってくるうえに、人間離れした力で防ぐこともままならないでいた

「くそっ・・・どないなってんねん」

壁に打ち付けられたサヤカは肩で息をする

「サヤカちゃん!」

風の結界で守られたなかで美優紀が声を上げた

「うっさいわ。黙って見とれ」

無様な格好をみられたくなくて、サヤカはよろよろと立ち上がる

「契約者ひとり守れんで・・・何が炎使いや・・・」

サヤカはぽつりとつぶやく


『いいかい、サヤカ。もしお前が選ばれしものになって、契約者を見つけたときは、しっかりとその人を守るんだよ』

サヤカの脳裏に、シノの言葉がよみがえる

『それが、忠誠を誓う炎使いの生きざまだよ』

「うあああああっ!」

サヤカは勢いよく立ち上がり、男に向かっていく

今、炎は使えない

でも、私は・・・

契約者を守る・・・

それが・・・炎使いってもんやろ・・・ばぁちゃん!

「おぉ、威勢がいいねぇ」

男はサヤカの攻撃を受け流し

ガッ!

「ぐはっ!」

腹に一撃を浴びせた

サヤカはよろめき、地面に倒れこんだ

「サヤカちゃん!」

「だめよっ!ここから出たら危ないわ」

柏木は結界を張りながら美優紀を制止する

「出してよ!ここから出してよ!サヤカちゃんが死んじゃう!」

結界に阻まれ美優紀は空中をドンドンと叩く

「うるせぇな」

男が美優紀の方を向く

「炎使いは殺さねぇよ。でもな、契約者のお前は別にどうなってもいいんだぜ」

にやりと笑い、ゆっくりと足をすすめていく

「待てやっ!」

サヤカは立ち上がろうとするが、足に力が入らない

「いかせるかっ」

高橋はよろよろと地面に手をつき

男の前に尖った岩を突き出した

「ゆきりん、今のうちに逃げろ!」

「うんっ」

柏木は浮きあがろうとした

が・・・

バァァァン!

男が勢いよく岩を崩し

すでに柏木の目の前に居た

「っ・・・」

柏木は息をのむ

「行かれちゃ困るんだよ」

男はぐっと手を伸ばし

結界を破り、柏木の首に手をかける

「っ・・・くぅ・・・」

呪文が詠唱できなくなり、結界がなくなる

「ゆきりん!」」

高橋は叫ぶが、もう力は使えなかった

ここは霊樹からの供給範囲から外れている

高橋はそのことをすっかり忘れていた

視線の先には、前田が肩で息をして倒れ込んでいる

上級レベルの技を使いすぎて、前田の体力を消耗してしまっていたのだ

(しまった・・・)

「離せよっ!」

吉田は果敢にもその男にむかっていく

「なんだ、お前」

男は吉田を軽く振り払い、吉田は地面に打ち付けられる

「アカリン!」

美優紀は吉田にかけよる

「安心しろよ。そいつも消してやるからよ」

そういって、男は柏木を勢いよく放り投げる

「ぐっ!」

鈍い声をあげ、柏木は地面に打ちつけられる

「ゆきりん!」

高橋は上体を何とか起こし、柏木の方に近づく

男は今度は渡辺の腕をつかんだ

「なにするん!」

「これだよ、これ。俺は、これが欲しいんだよ」

そういって男は美優紀の掌に自分の手をかざす

紋章が初めて光った時の赤の色とは違い

漆黒の煙のようなものが浮き上がる

「ぐっ・・・」

手がじりじりと焼けるような感覚におそわれ、美優紀は顔をしかめる

「ぐあぁぁぁっ」

それと同時に声を上げたのはサヤカだった

胸をおさえ苦しむ

「な・・・なにがおきてるんだ」

高橋はその様子に困惑する



その時

シャッ!

窓から何かが飛んできた

カキン!

男の腕が氷り、一瞬指先の力が弱まる

美優紀はとっさに腕を振りほどき

黒い煙は消えた

「おまたせー」

窓の方を見ると

そこには楕円形の水の上に乗っている小嶋たちの姿があった


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