気ままな詩人

48グループの創作小説を書いています。じゅりれな、さやみるきーメインになります。SKE、NMBの支店推しです。苦手な方は退室ください。

僕の彼女は魔法使い⑰

――――

「どこやここ・・・」

美優紀につれられ、サヤカは駅前に来ていた

田舎でも、駅前だけは栄えており制服姿の学生が何人もいた

「駅前やん」

「駅?なんやそれ」

「・・・なんか説明するんめんどくさい」

見るものすべてが初めてのサヤカはずっと美優紀に尋ねてばかりだったので

美優紀はそろそろ嫌気がさしていたのだ

「もう、ええから。実践あるのみ!契約やって解消できんのやったら、この世界楽しんだらええやん」

そういって、美優紀はサヤカの手を引いた

「な・・・」

サヤカはなんだかとても気恥かしくなり

「一人で歩けるわ」

そういって、美優紀の手を振り払う

「・・・ま、ええけど」

美優紀は口をとがらせ、歩き出した


美優紀は商店街を歩く

「クレープでも食べようかなぁ」

「なんやそれ?」

「食べもん」

「うまいのか?」

「おいしいで」

「・・・」

「食べもんには興味あんねんな」

「・・・」

サヤカはぷいっとそっぽをむく

「じゃあ食べる?んーでもお金あんまないしなー」

美優紀はクレープ屋の前で値段を見る

サヤカはお金をもっていなかったので、都心部まで2人分の旅費を払うということも出来なかった

それに、高校生のお小遣いでは限界もある

なので、駅前をぷらぷらするしかなかったのだ

「んー・・・はんぶんこしよか」

美優紀はそう呟き、イチゴのクレープを頼んだ

サヤカはクレープができるのを不思議そうに見つめる

美優紀はそれを横目で見ながら、クスッと笑った

「はい、食べてみ」

商店街の中腹にある広場のベンチで

美優紀はサヤカにクレープを差し出した

サヤカはがぶっとクレープにかぶりつく

「どう?」

「・・・」

サヤカには黙ってもぐもぐと口をうごかす

「もーなんかいいや」

美優紀は口をとがらす

「・・・いつものほうがうまい」

「え?」

「いつもくれてた・・・どら焼き。あれが一番うまい」

サヤカはそういって口の端についた生クリームを親指でとり、舐める

「たべる?」

「え?」

「いつもばあちゃん持って行けってくれんねん。それに、今日はようけ持ってきてたし」

美優紀は鞄の中からどら焼きを取り出して渡した

「・・・」

サヤカはじっとどら焼きを見つめる

「あ、そうかいつも皮だけあげてたから・・・ホンマはこんな感じやねん。中にあんこはいってんねんで」

「あんこ?」

「んーこれとはまた違う甘いやつ」

生クリームを指して美優紀は言った

「ふーん」

サヤカは包みをあけ、またかぶりついた

「うまっ!」

先ほどとはうってかわってサヤカは目を輝かせ一心不乱に食べる

「そんなに?」

美優紀は祖母たちのどら焼きをおいしいといってくれて、なんだかくすぐったくなった

「んぐっ!」

サヤカは勢いよく食べたので、どら焼きをのどに詰まらせる

「えっ!ちょっと待ってよ!」

美優紀は鞄からペットボトルの水を取り出し、あわててサヤカに渡した

「んぐっ、んぐっ!ぷはっ!」

サヤカは勢いよく水を飲み

「ん」

美優紀の方に手をさしだした

「なに?」

「・・・」

「もう一個?」

「・・・」

サヤカは黙って頷いた

その表情が可愛くて、美優紀はクスッと笑う

「ええよ。今日はいっぱい持ってきたし」

美優紀は持っていたどら焼きを全部サヤカに渡した

「全部・・・食べてええんか?」

「え?うん」

「そうか」

サヤカはそういって一心不乱にどら焼きにかぶりつく

「もーどんだけ?ゆっくり食べよー」

美優紀はそんなサヤカを見て、クスッと笑った



◆おしらせ

こんばんは、しゅうです

「僕の彼女は魔法使い」略して「僕マ」←言いたいだけ

いかがでしょうか?まだまだ謎があり

全体がぼんやりーとしてるので、どないやねんって感じですが

すいません

少し、連載止めます(^^;)

来週にはアップ出来るかと思いますので、よろしくおねがいします☆




僕の彼女は魔法使い⑯

「くそっ・・・めんどくさいやつやで」

理事長室をでて、裏山を目指し走っていた

『契約者の一人も守れないの?』

前田の言葉がよぎり

サヤカはイラッとする

(そんなに言うなら守ったるわ)

サヤカは更にスピードを上げた


「おやおや・・・あんなにスピード出したら怪しまれちゃうんじゃない?炎使いさん」

校舎の窓から誰かがぽつりと言った


――――――

ダムダム・・・

体育館で珠理奈はリングを目指して走っていた

そして

キュッ!

バッシュの音が響き、珠理奈の身体がふわりと浮かぶ

レイアップシュートだ

シュッ!

「ナイッシュー」

体育館に女子たちの声が響き渡る

「くーっ。やっぱいいよなぁ!1週間もお預け喰らってたからテンションあがるわー」

珠理奈はボールをつきながら列に並ぶ

現在、シュート練習の真っ最中だ

「でたでた、バスケバカ。まぁ、新人戦まで日もないしなー。頑張らんとな」

隣に並んでいた横山はクスッとわらう

「うん」

「試合でもそんぐらい入れてくれたら何も言わんのやけどなー」

「う・・・」

その台詞に珠理奈は固まる

練習ではバンバンシュートが入るくせに、試合になるとからっきしなのだ

「ま、私も人の事言えんけど・・・今年の目標はとりあえず皆シュート率上げる。それやな」

「へーい」

珠理奈は口をとがらせる

「はー。絶対外さんような奴おれへんかなー」

「そんなやついたら救世主だっての」

「それもそやな」

そういって横山と珠理奈は笑った


――――

玲奈は図書館に居た

「ふー・・・」

深呼吸をし、本の匂いをかぐ

玲奈は本の匂いが好きなのだ

セイレートに居た時もたくさんの本を読んでいた

日本に行くのは王家の務めだと、勉強に力を入れられ

一人で居た玲奈にとって本は友達のようなものだった

セイレートの言葉と日本語は同じなのだ

だから玲奈は勉強も、こうして文章を読むのも何ら支障ない

それに・・・玲奈の学力はすでに日本で言う大学レベルくらいのものなのである

『おそらく、今はこれくらいまで進んでいるでしょう・・・』

そういいながら、ヒスイが勉強を教えてくれたのを思い出す

だが、玲奈にもひとつ苦手とする科目があった

「あ・・・」

玲奈はある本棚の前で立ち止まる

そこは、歴史のコーナーだった

玲奈は『近代の産業』とかかれた本を手に取る

中には写真なども載っておりパラパラとめくる

玲奈は日本の歴史について何も知らなかったのだ

正確にいえば・・・ヒスイが教えてくれたのは戦国時代までだった

(そうだ・・・)

玲奈はハッとして

本棚に目を移した

その時

「歴史、好きなんですか?」

「え?」

玲奈はびくっとする

そこには生徒会長 渡辺麻友がいた

「ごめんなさい。驚かせて。私は渡辺麻友。生徒会長をしてます」

「あ・・・松井玲奈といいます」

玲奈は頭を下げる

「私も歴史好きなの」

そういって、麻友はスッと本をとる

「特に、戦国時代が」

そういって、『織田信長』と書かれた本を見せた

「は、はぁ・・・」

「松井さんは?」

「えー・・・っと・・・」

玲奈はとっさに自分の手にしていた本を見せ

「私はそれよりも後の方が・・・」

「そう。やっぱり知らないことは気になるよね」

麻友はフッと笑う

「え?」

「ごめんなさい。邪魔して。じゃあ、また会いましょう」

そういって、麻友は持っていた本を玲奈に押し当て

「お薦めだから、読んでみて」

そういって、去っていった

「はぁ・・・」

玲奈は断ることもできず、その本を手にしたまま麻友が去るのを見つめていた


――――

美優紀はいつもの公園に居た

「なによ。あの理事長むかつく・・・」

そう呟き、むっとしていた

「おかーさん。あのね砂場で遊ぶー」

「うん。そうしようか」

子連れの親子が3組ほどやってきた

この公園は桜の時期以外あまり人が居ないのだが

今日はママ友会らしい

「・・・」

美優紀はこちらをちらちらみる母親たちの視線が気になり

座っていたベンチから立ちあがった

「なによ。今日はテストやから早く終わったの」

母親たちに言い訳するよう呟きながら

美優紀は公園を後にする

「・・・・」

どこに行こう・・・そう思っても行くあてもなかった

(帰ろ・・・)

そう思い、とぼとぼと歩きだした

「おい」

「きゃっ」

いきなり真横から声をかけられ

美優紀は思わず声をあげた

そこには、制服姿のサヤカがいた

「あんた・・・いつの間に」

「いや、そっちがぼーっとあるいとるけんやろ。そんなんすぐにおいつくわ」

「あの理事長に言われて追いかけてきたん?」

「・・・ちゃうわ。その・・・契約者・・・やから」

「ふーん。本心ちゃうな」

「う、うっさいわ!」

サヤカはムキになって叫ぶ

「まぁ、ええわ。ちょっと付き合って」

そういって、美優紀はニッと笑った

僕の彼女は魔法使い⑮

―――

「玲奈ちゃん急に出た行ったとおもったらそんなことになってたの?」

テストが終わり、珠理奈は理事長室隣の応接室に合流して昼食を取っていた

「そうなの・・・」

玲奈は急にテスト中に立ちあがり、とっさにお腹が痛いといって出て行ったのだ

その後、玲奈は帰ってくることなく

テストも終了、ホームルームも終わってしまっていた

篠田のフォローで玲奈は体調不良で保健室で休んでいることになり

荷物を持って理事長室に来るように耳打ちされたのだった

「はぁ・・・とっさだったとは言え大声でトイレに行くとか恥ずかしすぎて・・・」

玲奈はその時の事を思い出して顔を覆う

恥ずかしすぎてホームルームの時にもどることもためらわれ、このソファーでうなだれていたのだ

「まーまーいいじゃん。玲奈も人間なんだーってみんな思ったんじゃない?あ、まぁー異世界の人だけと」

宮澤は笑い肩をたたく

「うぅ・・・」

玲奈はますます真っ赤になる

珠理奈はそんな玲奈をかわいく思った

「ま、そういうこったからよ。よろしくたのむぜ」

「へ?は、はい!」

高橋に肩を叩かれて珠理奈はびくっとする

「何おどろいてるの?」

篠田がクスッと笑った

「うぅ・・・なんでもないっ!」

珠理奈がそっぽを向く

と・・・

「あ、たかみなさんたちだ」

窓に高橋たちが近づいてくるのが見えた

「おーみんなお揃いで」

結界を解き、高橋はニコッと笑う

その後ろでサヤカはまだぶすっとしていた

「あ・・・えっと・・・私、松井珠理奈っていいます。玲奈ちゃんの契約者」

珠理奈はスッと手をさしだす

「なんやねん」

サヤカはその手に視線を落としたあと、ギロッと珠理奈を睨んだ

「なにって・・・握手・・・」

「お前、あの時おったやつやな。なんやねんここの奴らは・・・いい人ぶりやがって」

「なんだよ!ひとがせっかく仲良くしようとおもってんのに!」

珠理奈はカチンとして怒鳴る

「私はそんな慣れ合いが大っきらいなんや!」

「まーまー。落ち着けって。な?こいつはサヤカってんだ。珠理奈よろしくな」

高橋が2人の肩をたたきなだめる

「「・・・」」

2人はしばらく睨みあい

そっぽを向いた

「あー・・・そうだ、サヤカ。渡辺さん探してこいよ」

高橋が話題を変える

「はぁ?なんでや?」

「だって契約者じゃん」

「契約者、契約者・・・ってそんなに大事なんか?」

サヤカは眉をひそめる

「あのな、説明したけどこの世界では契約者が居ないととどまれないんだ。だから、常に近くに居る必要がある。それに、お前はこの世界では私らとも性質が違うし、離れてる時間が長いほど弱っちまうぞ」

「・・・ちっ。そんなんゆうたかて・・・どこにおるかやわからへんやん」

「家ならわかるよ」

宮澤が言う

「ほら、裏山のふもとにある彩美堂っていう和菓子屋さん」

「あー。あそこ渡辺さんの家だったのか」

篠田が驚く

「うん、あそこのどら焼きおいしいよね」

「!」

どら焼きというフレーズに、サヤカは反応する

(確か、毎日もってきてくれてたやつや・・・)

「よしっ。とりあえず、そこに行ってこい」

高橋はポンっと背中をたたく

「なんでやねん・・・」

「いいから行けって。それに、渡辺さんにはまだ契約者としての仕事が残ってるから連れてきてもらわなきゃ困るんだよ」

「はぁ?」

「おまえの命名だよ。こっちで暮らすときに必要なんだ。名前決めてもらったら、この学園の生徒として生活してもらうから」

「だから、私は一言もいいっていってないやろ」

サヤカは苛々しながらいう

「もーしつこいわね。さっさと行ってきなさいよ」

前田が言う

サヤカはキッと前田を睨む

「何よ?私のせいで飛び出してったって言いたいの?私は当然の事を言ったまでだからね。それに・・・契約結んだんだからあんたも腹きめなさいよね。それとも何?渡辺さんに助けてもらったくせに放っておくの?契約者の一人も守れないの?」

「・・・ちっ」

サヤカは舌打ちをし、部屋を出て行こうと歩をすすめる

「あーまてまて、にゃんにゃんとりあえず制服にしてやって」

高橋が制止し

「オッケー」

小嶋は呪文を唱え

サヤカの身体は水に包まれる

「なっ・・・」

そして、黒いローブは秋葉学園の制服に姿を変えていた

「なんやねん・・・このスースーするやつ」

サヤカは慌ててスカートを押さえる

「なんだよ。スカートも知らねーのか」

高橋は苦笑いをする

「まぁ動きまわるんならそれがいいから。じゃあ、いってきなー」

「ちっ・・・」

サヤカはそっぽをむいて

ドアを開け出て行った

「一人で行かせて大丈夫なの?」

篠田が尋ねる

「大丈夫。ああいってるけど、意外と根はやさしいとおもうぜ。魔法もつかわないだろうしな」

高橋は笑う

「そう・・・ならいいんだけど」

「私はやなやつにしか見えないけど」

珠理奈は口をとがらせる

「まぁ、許してやってくれ。あいつもいろいろあってな難しいんだよ」

「ふーん・・・」

「ま、気にしない気にしない。ほら、珠理奈!新人戦に向けて練習練習!」

宮澤が肩を叩く

「あっ!そうだった!部活!」

珠理奈は時計に目をやる

「やばっ!もうすぐ始まるじゃん!」

慌てて弁当を掻きこみ

「じゃあ、玲奈ちゃんまた後でねっ!」

珠理奈は理事長室を出て行った

「う、うん・・・」

玲奈はもう姿が見えなくなっている扉に手を振った

「よしっ。じゃあ・・・玲奈も修行するか」

「はい」

「じゃあー今日はにゃんにゃん教えて・・・」

「だめだよ」

篠田がニコッと笑う

「え?」

「にゃろとゆきりんは答案用紙とばした罰としてここで採点してもらうから」

「「ええーーーー!!」」

「みなみもダメだよ」

前田が言う

「え?」

「今日は私に付き合ってもらうから」

そういって笑った

(あー。こりゃ相当腹立ってたんだな・・・)

渡辺とサヤカとやり合ったので、前田は相当苛々しているらしい

「ごめん、玲奈。今日は修行休み。それに、テストも魔法使わないで頑張って受けてたしゆっくり休め」

「え・・・あ。はい」

玲奈は言われるがまま頷き

「じゃあ・・・失礼します」

「すまんなー」

高橋たちは手を振り

パタン・・・

扉が閉まった

「さて・・・敦子様。いきましょうか」

高橋は振り返り、前田に一礼した

「うん、よろしい」

前田はふふっと笑う

「えーいいなー。デート?麻里ちゃん私も肉食べたい」

「だーめ。てか、そこで肉とか可愛くないのチョイスしないの」

「むーー」

「採点終わったらね」

篠田は小嶋の頭をポンポンとなでる

「佐江ちゃーん」

柏木は助けと目で訴える

「うーん。りんちゃんごめん。私も部活見に行かなきゃいけないから・・・採点終わったらご飯行こうね」

「えーーー」

「ごめんねー。麻里子様の意見には逆らえないから」

「そういうこと」

篠田はニヤッと笑った




僕の彼女は魔法使い⑭

ビュゥゥゥゥ・・・

高橋たちは裏山の楠に降り立つ

「・・・」

サヤカはエネルギーを吸われる感じに襲われていた

「・・・ここの方がきついんじゃねぇか?」

「・・・」

高橋はすべてをお見通しのようだった

「あんた、何か知ってるんやろ?」

「さぁな。なんかそんな感じがしたんだよ」

そういって、高橋は楠を触る

「私らはここが一番エネルギーをもらえるところだけどな。炎使いのお前は違うみたいだな」

「ったく・・・炎使いはどうしてこんなにハブられなきゃなんねぇんだ。こっちでも・・・むこうでも・・・」

「・・・すまない」

「なんで、あんたが謝ってんだよ」

「まー私たちにもいろいろあるのよー」

「うん、ごめんなさいね・・・」

小嶋と柏木も頭を下げた

「ちっ・・・わからんことだらけや」

「んーでも、こっちの世界も楽しいしー。住んだら楽しいかもよ?」

小嶋はにこにこという

「あ、そうだ。生徒として渡辺さんと一緒に通えば?」

「おっそれいいなー」

柏木の提案に高橋も頷く

「何かってに話しすすめてんねん」

「まーいいじゃねぇか、炎使いは義理堅いからな・・・契約者になった渡辺さんのこともほっとけないだろうし、傷を直してくれた玲奈に恩もあるから殺そうなんておもわんだろ?どうだ、学生生活してみないか?」

「・・・なんだよ。そんな知ったような口ききやがって」

「・・・そりゃ、知ってるさ・・・」

「え・・・?」

「いたんだよ。お前みたいに、無茶苦茶なやつ。でも、義理堅くて・・・熱くて・・・真っ直ぐすぎるやつがな」

高橋は目を伏せる

「・・・あんたら、炎使いの事知ってるんか?」

「「・・・」」

柏木と小嶋も口をつぐんだ

「まぁ、時期が来たら・・・話すよ。今はその時じゃない。それに、ここに呼びだしたのはもう一つ聞きたいことがあるからなんだ」

「なんや?」

「向こうの世界はどんな感じだ?街は?城は?復興はもうできてるのか?」

「・・・」

「たのむ、教えてくれ」

高橋は頭を下げた

「・・・城は、綺麗だったよ。腹立つほどにな。街だって活気づいていたし」

「そうか・・・」

「でも、私が育った山はひどかった」

「・・・」

「炎使いの理不尽な迫害を受けて、両親だって産まれて間もない私をかばって死んだって・・・逃げのびた人間だけで集落つくって・・・そこで技の伝承を受けて・・・来る日も来る日も修行修行で・・・そうなりゃ自然と国を恨むやろ?だから、私はあの日セイレートに行ったんや。王女の成人の儀・・・いろいろ調べたら、17年前から城はそういう一大イベントの時以外は強固な結界を張るようになったみたやし。昼に忍びこんでて夜に襲おうとしたら・・・このざまや」

サヤカはフッと皮肉っぽく笑う

「・・・まぁええわ。とりあえず、こっちの世界で玲奈の近くにおったらなんか戻るヒントあるかもしれんし。みつけたらとっとと帰って仇打ちや。ほなな」

彩はふわっと浮き上がる

「ま、待てっ!結界貼らないと飛んじゃ駄目だっていってんだろ!」

「私は見つかれへん」

「あほっ!いいか、さっきも言ったけど、ちゃんと隠しとかなきゃここでは生活できないんだよ!渡辺さんにだって被害が及ぶかもしれないんだぞ!ちゃんと考えろ」

「・・・」

渡辺という言葉に彩は眉をひそめ

トンッ

地面に降りる

「お前結構いいやつじゃん」

「・・・知るか」


キーンコーンカーンコーン・・・

学園のチャイムが裏山に響く

「お、やばっ!ホームルームも終わりだっ!部活はじまるし、一旦戻るぞ」

「うん」

「はーい」

そういって高橋たちは結界を作る

「・・・わかったわ」

彩も諦めたようにその結果の中に入り

再び理事長室へとむかった
ギャラリー
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