気ままな詩人

48グループの創作小説を書いています。じゅりれな、さやみるきーメインになります。SKE、NMBの支店推しです。苦手な方は退室ください。

2013年10月

初めての彼女⑥

玲奈は自宅で


珠理奈の名刺を見つめていた


(珠理奈はやっぱりアドレス変えてたんだ・・・)


玲奈もまた珠理奈のアドレスを消せずに残していた


そして、なんとなく自分のアドレスを変える気にもなれなかった



しかし


別れてから今まで


連絡を取ることはなかった




「それにしても・・・警察官になるなんて・・・」


玲奈は珠理奈の高校時代を思い出し


クスッと笑った



でも


いざという時は頼りになるんだよね・・・


そう思い


付き合っていたことを思い出す


「はぁー・・・」


玲奈はソファーにもたれ天井に目をやる





ブーッブーッ


机の上の携帯が鳴り


玲奈はがばっと起き上がり


携帯を手に取る


「あ・・メールか・・・」


何を期待しているのだろうと少し照れ臭くなった


メールは珠理奈からだった


メール内容は無難なことしか書かれていなかった


「・・・・・そうだよね。こんなもんだよね」


玲奈は寂しそうにつぶやき


返信をせずに携帯を閉じた



玲奈もまた珠理奈のことをずっと忘れられずにいた


高校を卒業し


大学で彼氏もできたが


珠理奈と比べてしまっていた



そして今も・・・


玲奈は珠理奈の笑顔を思い出していた





ガチャっと


ドアの開く音がして


「ただいまー」


と男性が帰ってきた


「おかえり、遅かったね」


玲奈は名刺をとっさに隠し


にこっと笑った


玲奈には彼氏がいた


付き合って1年半


そろそろ結婚も視野に入れようかという時期だった


そしてこの春から同棲を始めた


「事故にあった生徒って大丈夫なの?」


「あ、うん。大丈夫だよ」


「そうなんだ。」


「ご飯あっためるね」


玲奈はそう言って台所に行く


彼氏は一流企業に勤めるサラリーマンで


礼儀正しく


この人ならと両親も喜んでいた



玲奈もこのまま自然に結婚するのだろうと思っていた


そんなときに珠理奈に会い


昔の淡い思い出が蘇った



・・・・ちゃんと会って話ができただけでよかったんだ


うん、そうだよ・・・だって私が悪いんだから・・・



電子レンジの中で回るお皿を見つめながら


玲奈は自分に言い聞かせていた





――――――


玲奈は高校1年の時珠理奈と付き合うことになった


初めて付き合うということにドキドキしていたし


女同士だということも気にしていなかった





2年生になり


珠理奈とクラスが別になってから


周りは彼氏の話をしていて


自分に違和感を覚えた


しかし、珠理奈のことは好きだし


深く考えないようにしようと思っていた


月日は立ち


2年の冬


進学について考えることになった


考えているうちに


このまま珠理奈と付き合っていていいのだろうか


どうなるのだろうか・・・と思うようになった


先のことを考えすぎた結果


玲奈は珠理奈を避けるようになった


そして


珠理奈から


「別れよう」というメールが来たのだ


玲奈は


「うん、わかった」


そう書いて送った


送った後


安堵感と喪失感が同時に玲奈を襲った


日がたつにつれて


喪失感はどんどん大きくなっていった


しかし


玲奈はその膨れ上がる喪失感に蓋をして


気を紛らわすように必死に勉強をし


そして男性と付き合うことを選んだのだ


「これでよかったんだ・・・」と自分に言い聞かせるように



そして無難に恋をし


このまま平凡に人生が過ぎてゆくのだと思っていた


そんな時


珠理奈と再会した


昔と変わらない珠理奈は


玲奈が必死に抑えていた蓋を


あっさりと開けてしまったのだ


抑えてきた感情があふれ出し


玲奈は戸惑っていた


・・・あのまま付き合っていたら


私が珠理奈に不安を打ち明けていたら


今、どうなっていたんだろう・・・



そんなことを考えるようになっていた




―――


ピーーーー


電子レンジのタイマーが鳴り


玲奈はハッとした


何を考えているんだ自分は・・・


今はこの人がいるし


ゆくゆくは結婚するじゃないか


・・・昔の決断が今の自分なんだから


やり直しなんてできないんだから・・・


そう言い聞かせ



彼氏の前に電子レンジから出した料理をおき


にこっと笑うのだった


初めての彼女⑤

その夜


署で書類整理をしている珠理奈にメールが届いた


ディスプレイには松井玲奈の文字


(・・・もしかしてずっとアドレス変えてなかったのか?)


珠理奈は驚いた


玲奈のアドレスは別れたあとも消せずに残っていた



そして


自分は玲奈に知らせずにアドレスを変えたりしていたことに


少し罪悪感を覚えた



メールには


珠理奈の去った後も佐藤の様子が変だったので


ゆっくり話を聞いてみると書かれていた


珠理奈は


玲奈からメールが来た嬉しさと罪悪感でもやもやしながらも


ありがとう、よろしくお願いします。今日はお疲れ様。


と無難なメールを返した



――――――


「はぁ・・・・・」


珠理奈は仕事を終えて


職員通路裏口を歩いていた




「珠理奈―」


狭い通路に声が響く


「おーさや姉おつかれー」


珠理奈は振り返り手をふる


この女性は山本彩


生活安全課に務める女性警察官だ


珠理奈とは警察学校時代の同期であり


意気投合していた


山本は警察学校卒業後


ここ秋葉西警察署に配属された


珠理奈が今年から同じ署になったことを山本は大いに喜んだ


同じ独身専用官舎に住んでいたこともあり


暇があれば食事などをしていた



「最近忙しくてあかんわー。そっちはどうや?」


「うちも秋の交通安全とかで大変だよ」


「あー秋やもんなぁ。」


「今日一緒にご飯でもどう?」


「あーええなぁ。珠理奈んちいこうか」



山本は大阪出身ということもあり


東京でも関西弁を貫いていた



コツコツと靴音を響かせながら


出口に向かい


出たところで


山本が足を止める


「どうしたの?」


「あ、今日出さないかんかった書類があるんすっかり忘れてたわ!てな訳でご飯の話もなしにして!ごめんな!」


山本は手を合わせて謝った


「え?うん・・・じゃあね」


珠理奈は山本の勢いに押されながら


駐輪場に向かった




駐輪場近くに


一人の女性を見かけた


長い黒髪に緩やかなパーマをあて


カーディガンにミニスカート、そしてブーツを履いている


今風のかわいらしい女性だった


「あの・・・?警察署にご用ですか?」


「あ、人待ってるんです。すいません。」


女性は手を横に振り


照れ臭そうに笑った


そのおっとりとした口調と関西弁がかわいらしを増幅させた



「あ、そうですか。」


珠理奈はにこっと笑ってバイクにまたがり走り去った




珠理奈が去った後


山本がこそこそと出てきた


「あ、彩ちゃーん」


その女性が手を振る


「あのなーこんなところまで来られても困るねんけど。一応職場やねんで」


山本はため息をつく


「だってーコンビニで待ってたんやけど、連絡ないんやもん・・・だから来ちゃった♪」


えへっとその女性は笑った


「・・・はぁ、ほれ」


山本はヘルメットを差し出す


「夜に女性一人歩かせれんわ。いくで」


そういうと山本は自分のバイクの後部座席をポンっと叩いた


「うん♪」


女性もにこっと笑って頷いた


初めての彼女④

次の日も珠理奈は病院に来ていた


「整形外科病棟・・・か」


エレベーター前の病棟案内の看板をみながらつぶやいた


「珠理奈」


「へ?」


珠理奈が振り向くと


玲奈がコンビニの袋を片手に立っていた


「あ、玲奈ちゃん。よく私って気づいたね」


「だってその服だし気づくよ」


玲奈はクスッと笑った


珠理奈は警察の制服で来ていたためかなり目立っていた


「うーん・・・パトロール途中で来たからなぁ。今度からはスーツで来ようかな・・・」


「今日も佐藤さんのところ?」


「うん、事故状況を再度確認しにね。何度も思い出させることになるから辛いけど」


「そうなんだ・・・あ、エレベーター来たよ」



そういって2人はエレベーターに乗り込み


整形外科のある7階に着いた


病室は個室だった


病室前から


ガヤガヤと話し声が聞こえた


コンコンとノックして


玲奈がスライドドアを開ける


「あー松井先生だ!」


そこにはクラスメイトであろう女子が3人いて


ベッドを囲んで話をしていた


「みんなお見舞いに来てたんだ」


玲奈は生徒たちをみて微笑む


「うん、もーびっくりしちゃったよー」


「でも元気そうでよかったー」


そう言って笑う


「ねぇ先生、この人って・・・?」


一人の友人が珠理奈を指す


「あ、すいません。秋葉西交通課の松井といいます。佐藤さんの事故の担当をしています」


そういって一礼した


「ねーめっちゃかっこよくない?」


「ホントだ―」


「愛ちゃんいいなー担当だなんて」


友人たちはめいめいにはしゃいでいる


「こら、病院では静かにしなさい。それに、佐藤さんに話を聞きにいらしてるの。申し訳ないけど今日はこの辺で帰ってね」


玲奈は生徒にぴしっと言って聞かせた


「はーい」


「じゃあねー」


「ばいばーい」


女子高生たちは鞄をもち病室を後にした


「ごめんね。友達が来てるのに邪魔して・・・調子どうかな?」


珠理奈は佐藤にむかって優しく微笑んだ


「あ、だいじょうぶです・・・でも今日は体中が痛むというか・・・」


「そうか・・・話すの辛いかな?」


「あ・・・大丈夫です。」


珠理奈は佐藤の目をじっと見て


「今日はやめとこうか。」


にこっと笑った


「え、珠理奈いいの?」


「うん、無理して聞いてもなんだし・・・。また来てもいいかな?」


「あ・・・はい///」


珠理奈の笑顔に佐藤は顔をあからめうつむいた


「・・・・・・・・・」


そんな様子を玲奈は黙って見つめていた


「じゃあね。」


そう言ってドアを開ける


と、何かが足元に当たった


「ん?」


小さな紙袋がパサっと倒れた


その中から倒れた拍子に折り鶴がでてきた


珠理奈は紙袋の中をのぞく


中には折り鶴が数個入っていた


「・・・・誰が?」


珠理奈はきょろきょろとあたりを見渡したが


誰もいなかった


「珠理奈どうしたの?」


不思議そうに玲奈が近づいてきた


「いや・・鶴がさ・・・」


珠理奈はこぼれた鶴を紙袋に入れ


すっと立ち上がった


「これ。きっと、佐藤さんにだと思うよ」


「え・・・でも誰がこんなこと・・・・?」


「きっと彼女ならわかるんじゃないのかな?」


珠理奈は必死に何があったのか


ベッドの上から覗こうと体を動かしている佐藤を見て笑った


「じゃあ渡しとくね」


「うん、よろしく。・・・あ、ちょっといいかな・・・」


そういって珠理奈は玲奈と一緒に廊下にでた


「何?」


「佐藤さんさ、飛び出したことは事実だし、警察としては昨日の彼女の証言と車側の証言が合えば特に問題ないんだけどさ・・・」


「うん」


「だけど・・・彼女が飛び出した理由が気になってさ・・・」


「え・・・?」


「だってあの道ってさ、普段の彼女の通学路なわけでしょ?見通し悪いこともしってるだろうし・・・なんでかなーと思ってね」


「それだけ急いでたとか・・・?」


「うーん。私も思ったんだけど、彼女にそのことを言うとすごくつらそうな顔するからさ・・・今日もそんな顔されたから、聞くのやめたんだ」


「珠理奈・・・」


玲奈は珠理奈の優しさに感動していた


「だから、担任の玲奈ちゃんが佐藤さんから得た情報とか教えてほしいんだ・・・」


「うん、わかった。私も担任として気になるし、協力するね」


玲奈はしっかりとうなずいた


「ありがとう。じゃあ、はい。」


そう言って珠理奈は勢いよく名刺を差し出した

「これ、私の連絡先。よかったら連絡してよ」


珠理奈はにこっと笑って


手を振り去って行った



高校の時も紙にアドレス書いていきなり渡されたんだっけ・・・



玲奈は珠理奈を見つめながら


「ホント、昔と変わらないなー・・・」


と呟き、笑った


そして廊下に落ちていた紙袋を持って


佐藤の病室に入る


「佐藤さん。これ、病室の前に置いてあったらしいんだけど・・・」


「・・・・・」


佐藤は中身を見てはっとする


玲奈は、どうやら佐藤はこれを置いた人物が誰かわかるらしい


「・・・・・・・先生も帰るね」


玲奈はそっと病室を後にした


病室の扉が閉まると


佐藤の啜り泣く声が聞こえてきた


玲奈はその声を病室のドア越しに


静かに聞いていた


初めての彼女③

署に戻った珠理奈は


自分の席に着き


報告書を書いていた


「・・・・・・・・・・・・」


しかし一向に進まなかった


珠理奈は


玲奈のことを思い出していた





松井玲奈は


高校時代の同級生なのだ


1年生の時同じクラスになり


苗字が同じで席も前と後ろだったため


すぐに仲良くなった


大人しくて、控えめで、すぐに照れて赤くなる


そんな玲奈のことを珠理奈は好きになっていた


そしてクリスマスに珠理奈から玲奈に告白し


めでたく付き合うことになったのだ



2年生にあがるとクラスが別々になってしまったが


2人は仲良く付き合っていた




そんな2人の関係が変わったのは


2年生の冬だった




3年生も間近に迫り


玲奈は勉強するからと


珠理奈の誘いを断ることが多くなった


珠理奈はそんな状況が面白くなく


喧嘩をすることが多くなった


そして


メールで「別れよう」といってしまったのだ


別れたくないと言われると思っていたのに


玲奈からの返事は


「うん、わかった」


と、返ってきた


引っ込みがつかなくなった珠理奈はそのまま別れてしまったのだ


別れた当初は友人たちも不思議そうだったが



受験ということがそんな不思議さを一掃していた



3年生になると


玲奈は国立大学や医者などを目指す特別クラスに入ったため


ますます珠理奈と玲奈の溝は深まっていった



そして


玲奈は東京の大学に行ったということを友人から聞いたくらいで


一切連絡を取ることもなかった



まさか


何年も経って


しかも


こんなところで再会するなんて・・・


玲奈は高校生のときより


さらに綺麗になっていた





珠理奈は玲奈と別れてからも


何人かと付き合っていた


しかし


初めて付き合った人というのは特別で


ふとしたときに


今どうしているのだろうと思っていたりした




「・・・・・」



「こら、何ぼーっとしてるの」


篠田が珠理奈の肩をポンと叩く


「はい!すいません!」


珠理奈はとっさのことに驚いて声を上げる


「わっ!こっちがびっくりするよー。明日も早いんだからさっさと書いちゃいなよ」


「あ、はい」


珠理奈はぽりぽりと頭を掻いた


「あ、事故にあった女子高生、入院したので実況見分は当分無理ですよ」


「そうか・・・じゃあ私が車側の方だけでやっとくよ。女子高生の方よろしく頼むね。」


そう言って篠田も隣の席で報告書を書きだしたのだった


初めての彼女②

―――――――

しばらくして



看護師がこっちに向いて歩いてきた



「お待たせしました。処置が終わったのでどうぞ」



珠理奈の方に声をかける



「あ、あの、私あの子の担任なんですけど・・・一緒に入っちゃだめですか?」



玲奈は看護師に必死に頼む



「え・・でも、まだご両親も来られていないので・・・」



すこし看護師はためらう



「看護師さん。私からもお願いします。事情聞くときは知ってる人が居る方が安心しますし・・・」



珠理奈も看護師に頼み込み



2人一緒に救急センターの中に入った



ストレッチャーに横になった患者を簡易なカーテンが仕切っていた



その一番奥に女子高生は寝ていた




「佐藤さん!大丈夫!?」



玲奈はその子に駆け寄り声をかけた



「あ・・・松井先生。大丈夫です。」



佐藤と呼ばれる生徒はにこっと玲奈をみて笑った



手術着のような薄い服を着て



腕には擦り傷があるのだろう



ガーゼが巻かれていた



そして



足にはギプスが巻かれていた



「・・・足って」



玲奈が心配そうに聞く



「折れるまではいかなかったみたいだけど・・・ヒビはいってるみたい・・・」



佐藤は苦笑いをする



「そんな・・・じゃあ入院?」



「うん・・そうなるって。まだ両親が来てないから詳しくはわかんないけど・・・」



「そう・・・」



そして2人の会話が止まる



「あのーいいですか?佐藤愛さん。はじめまして秋葉西交通課の松井です」



そこに申し訳なさそうに珠理奈が入る



「あ、ごめんね珠理奈。」



玲奈も佐藤の怪我の状態に夢中で珠理奈を忘れていたことに気づき



ハッとする



「いや、いいんだ。それより、佐藤さん事故の状況について話し聞いてもいいかな?」


「あ、はい」


佐藤は2人のことを不思議そうにみながら頷いた



――――


佐藤の事情聴取をし


飛び出したことを認めた


「そんなに急いでたんだ」という珠理奈の問いに


佐藤は黙っていた


そして涙が滲んできた


珠理奈は


事故のことを思い出させてごめんと謝り




玲奈と佐藤を残し


医師に病状を聞きに行った


「全治3カ月。足は手術の必要はありませんが、2週間くらい入院して安静が必要です」


「わかりました」


珠理奈はメモに書き留めると


2人のもとに戻った


そこには佐藤の両親も来ており


玲奈と話をしていた


珠理奈も挨拶をし


この件の担当になったことを伝え、一礼した


すると


病棟に移る準備ができたと看護師がやってきた



「では、これで」


と、珠理奈は礼をする


「あ、私もここで失礼します」


玲奈も頭を下げ


2人で病院を後にした





病院前の自販機で珠理奈はコーラを買って玲奈に渡した


「え・・・」


突然のことに驚く玲奈


「あれ、炭酸好きじゃなかったっけ?今日はいろいろびっくりしたでしょ。お疲れ様」


珠理奈はにこっと笑った


「あ・・・うん」


玲奈は照れ臭そうに笑う


「じゃあ、私は署に戻るから」


珠理奈は時計を見た後


玲奈に手を振りその場を去ろうとした


「あ、珠理奈!」


玲奈が呼び止める


「ん?」


珠理奈はくるっと玲奈の方を向いた


「あの・・・今日はありがとう。警察官の珠理奈かっこいいなって思ったよ」


「あ、ありがとう…」


玲奈がそんなこと言うと思ってなかった珠理奈は


少しドキッとしてしまった


「じゃあね」


照れているのを見られたくなくて


珠理奈は手を振りながら足早にその場を去ったのだった




珠理奈が去った後


玲奈は珠理奈がくれたコーラを見つめて


「覚えててくれたんだ・・・」


と、クスッと笑った


初めての彼女①

ブーーーーーーン


バイクのモーター音が軽快に鳴り響く


キーーッ


と、急にバイクが止まる


「そこの高校生!自転車で2人乗りしない!」


バイクに乗った女性警察官が高校生を注意する


「はーい」


「ちぇー・・・」


高校生カップルは仕方なく自転車を降りる


「そうそう、2人一緒に歩く方が楽しいぞ」


そう笑ってまたバイクを走らせる




「青春だなー・・・」


クスッと笑った



このバイクに乗っている警察官は

松井珠理奈


3年目のまだまだ新米警察官だ



今年から


秋葉西警察署 交通課に配属となった



現在秋の交通安全のため


念入りにパトロールをしていた





警察署に着くと


バイクを止めヘルメットを脱ぐ


「ふー・・・」


ヘルメットを脱ぎ、抑えつけられていた髪を手で払う


「お、珠理奈ー」


名前を呼ばれて女性警察官は振り返る


そこには


白バイに乗ったもう一人の女性警察官がいた


「あ、麻里子先輩お疲れ様です。今から出動ですか?」


「うん、ちょっとね。高校生が事故したらしくてさ、帰ってきたところ悪いけど珠理奈も行くよ」


「はい!わかりました」


珠理奈は篠田から事故現場の場所を聞き


もう一度ヘルメットをかぶりバイクにまたがった


「じゃあ、早く来なよ」


そういうと手を振って颯爽と走り去って行った



「やっぱりかっこいいなー麻里子先輩・・・」



珠理奈は


急いでエンジンをかけて


走り出した


「はぁ・・・さすが白バイ。もう見えないよー。あー早く乗りたいなぁー」


そう呟きながら

中型のスクーターを走らせた


珠理奈は


警察学校時代に


白バイを匠に運転する篠田麻里子の姿を見て憧れを抱いていた


篠田がこの署に務めいていることを知り


今年めでたく同じ交通課に配属されたのだ

篠田も珠理奈のことを妹のように可愛がっていた



―――


キーーーーッ


珠理奈はバイクを止めて


現場の警察官たちと合流する


「お、来たな。遅いぞ―」


篠田は笑って手を振る


「すいません」


ほぼ同時刻に出たのに


篠田はもう乗用車を運転していた男性から


事情聴取をしていた



道路では


同じ交通課の人たちが


事故現場のチェックを行っていた




現場は


見通しの悪い交差点だった


どうやら女子高生の急な飛び出しで


出会いがしらにぶつかってしまったらしい


「見通し悪いからもうちょっとスピード落としてほしかったなー。まぁ女子高生も悪いんだけどね…」


篠田は男性の言ったことを用紙に記録しながら言う


「はい・・・すいません・・・」


男性も肩を落として意気消沈していた


「珠理奈、ちょっと女子高生の方に事情聴取してもらいたいんだが・・・」


篠田は同じくメモを取っていた珠理奈に言う


「はい」


「じゃあ、秋葉総合病院いってくれる?」


「あ、はい!」


「よろしい、新人は走り回ってナンボだから。よろしく」


そういって篠田は笑った


珠理奈はまたバイクにまたがり


現場を後にした



――――


珠理奈は総合病院の救急受付に居た


事情を説明し


女子高生の処置が終わるまで待合室で待つことになった


「ふぅー・・・」


朝からずっと走りまわっていたので


救急受け付け前にある


待ち合いのソファーに腰掛け


ため息をつく



しばらくすると


一人の女性が


勢いよく病院内に走りこんできた


その勢いに驚き珠理奈はぼーっと見ていた


その女性は救急受付で話をしたあと


待ち合い席の方に歩いてきた


その人が珠理奈の横を通り過ぎる


「・・・・・え?」


珠理奈はその人の顔をみて驚いた


「玲奈ちゃん?」


珠理奈は思わずソファーから立ちあがり


その女性を呼びとめた



「へ?」


名前を呼ばれてその女性は珠理奈の方を振り向く


「やっぱり玲奈ちゃんだ・・・久しぶりだね」


「え・・・?珠理奈!?警察官になってたの?」


玲奈と呼ばれる女性は驚いて


珠理奈を頭から足の先まで見る


「そうなんだよー自分でも良く受かったって思うよー」


珠理奈は笑う


「ふふ、すごいね。立派だよ」


そう言って玲奈は笑った


「まさか玲奈ちゃんも東京にいたなんて思わなかったよ・・・てか、どうしたの?」


「あ、さっきうちの生徒が事故してここに運ばれたの。私担任で・・・連絡受けてびっくりして・・・」


「え!そうなの!?玲奈ちゃん教師になってたんだ」


「う、うん」


「・・・ちなみに高校ってさ、秋葉女子高だったりする?」


「そうだけど・・・」


「私もその子に事情聴取にきたんだ」


珠理奈はぽりぽりと頭を掻いた


「そうなの!?」


「うん、私も処置が終わる前で待ってるんだ」


「そうなんだ・・・」


「とりあえず座ろうか」


珠理奈と玲奈はソファーに座る


待ち合い室は2人以外にも待っている人がいたため


大きな声をあげた2人は


少し気まずそうに小さくなっていた




只今

新しい小説を書いてます(^▽^;)


なかなか文章能力と構成が下手なために


何回も書き直しているので


更新できずすいません(><;)


今回は少し長くなります


そして


さやみるきー編も書きたいと思っております( ´艸`)


そんなことをおもっていたら


まぁ話が膨らんで


まとまらない!(´Д`;)


もうすこししたらUPできると思いますので


読んでいただけたら幸いです(;´▽`A``


素直な気持ち あとがき

素直な気持ち終了しました(^∇^)


いかがだったでしょうか


玲奈は珠理奈が甘えてくるのに照れながらも


珠理奈が他の人に甘えていたら


絶対やきもち妬いてるはずだっ(・∀・)


と、思って書きました笑


さよならクロールのMVのメイキングを見て


麻里子さまに甘える珠理奈


それを見て嫉妬して


ひとり海岸でヤドカリを見ている玲奈


と、勝手な妄想をしていました笑(・∀・)



そして素直に甘えるデレ奈を書きたかったのです笑


時折見せるデレ奈は私の中で激アツです笑( ´艸`)


素直な気持ち⑦終

食事のあと


マネージャーから集合時間などを聞かされた


みんなのフォローもあってか


昨日の泥酔の件や部屋を変わっていた件はマネージャーにもバレておらず


玲奈はほっと胸をなでおろした




荷物を整理し


部屋を出る




ロビーではメンバーが何人かいて


どこに行くか話をしていた



「みるきー首里城みにいくでー!」


「えーまたお城―?好きやなぁー」



「りんちゃん海行こう海!」


「ダメだよそんなに時間ないし買い物は?」



メンバー内のカップルもはしゃいでいた


そんな中


「玲奈ちゃーん昨日大丈夫だった?」


小嶋が心配そうに話しかけてきた


「あ、大丈夫です。ご迷惑おかけしました・・・。」


「いいよー私も悪かったし。でも仲直りできて良かったね」


「あ・・・はい///」


玲奈は顔を赤らめてうなずく


「あ、あとね。いいこと教えてあげる・・・」


そういって玲奈に耳打ちする


「え・・・///]


玲奈はそれを聞いて顔が赤くなった


「だから変にムキになっちゃだめだよ。」


そういって小嶋は笑った




「にゃろーおまたせー」


篠田が手を振りながら近づいてきた


「もー遅いよ―」


「ごめんごめん。じゃあ行こうか」


「うん」


篠田と小嶋は手をつなぎ


外に向かって歩き出した


篠田はくるっと振り向き


玲奈に手を振り去って行った



玲奈は仲直りに協力してくれた2人に感謝し


ペコっとお辞儀をした




「玲奈ちゃーん」


珠理奈が嬉しそうに走ってきた


「おまたせ!いこっ!」


そう言って珠理奈は玲奈の手を握る


「ちょ、ちょっと///」


みんなが見ているので玲奈は照れて顔が赤くなり


手を離そうとした


「だってみんなの前でも甘えていいっていったじゃん」


珠理奈はムスッとくちをとがらせた


「・・・う。あれは・・・」


酔っていたからと言おうと思ったが・・・


その言葉を飲みこみ



玲奈は真っ赤になりながらも


手を握り返した


「・・・ちょっとだけだからね」


「うん!いこっ」


珠理奈はにこにこしながら歩き出した



沖縄の街を歩きながら


玲奈は珠理奈の横顔を見ていた


「・・・・・」


「何?」


視線に気づき


珠理奈が玲奈の方を見る



「あのね・・・」



玲奈はつないでいる手にぎゅっと力を込め



「大好きだよっ」



真っ赤になりながら微笑んだ



「・・・っ///」



突然のことに珠理奈はみるみる顔が赤くなった



「・・・・玲奈ちゃん。」


「何?」


「もう一回いって」


「だめ」


「えー!」


口をとがらせる珠理奈を横目に見ながら


クスッと笑った





――「珠理奈は玲奈ちゃんと居る時が一番うれしそうだよ」――



そう耳打ちされた小嶋の言葉を想い出しながら




玲奈は珠理奈と


快晴の沖縄を歩くのだった




素直になること


それが一番の恋愛の秘訣


Fin


素直な気持ち⑥

玲奈が着替え出したため



珠理奈もしぶしぶ着替え出した




「どうしよう・・・」



玲奈は部屋に戻るにも鍵をもっていないことに気づく



時刻は6時を過ぎたころだった


加藤はもう起きているかな・・・


そう思っていると




トントン




誰かが珠理奈の部屋をノックした



珠理奈は急いでドアまで行き



鍵を開ける



入ってきたのは篠田だった



「仲直りできた?」



篠田は玲奈を見てにこっと笑った



「え?」



「あ、かとれな起きてるから部屋戻っても大丈夫だよ」



「へ?」



次々に言われて玲奈はパニックになった



「うーん。とりあえず部屋戻りなさい。シャワーも入ってないだろうし」



そう言いながら篠田は混乱している玲奈を廊下に出した




まだ理解できていなかったが



シャワーを浴びたいのは事実だったため



急いで自分の部屋に戻る



心配しながらドアをノックすると



「おかえりなさい。さ、早く入ってください」



本当にスムーズに加藤がドアを開けてくれた



玲奈は戸惑いながら部屋には入った



「えーっと・・・」



玲奈は加藤の方を見る



「仲直りできましたか?」



にこっと加藤が笑った



「な・・・・」



玲奈は顔が真っ赤になった



「あ、昨日篠田さんから聞いてたんです。」


「え・・・」


「玲奈さんが元気ないのは分かってましたし・・・協力させてもらいました」


「そ、そうなんだ。なんかごめんね・・・。」


玲奈は顔を赤くしながら言った


「いいんですよー私も杏奈ちゃんと一緒でたのしかったですし」


「へ?」


なぜ入山の名前が出てくるのか理解できなかった


「あ、昨日ここに泊ったんです」


加藤は笑って答えた



「え・・・てことは?」


玲奈は部屋のペアを考える


「小嶋さんのところには篠田さんが泊りましたよ」


「・・・そうなんだ」


玲奈は篠田に感謝しながらも


ちゃっかり小嶋と一夜をすごしている篠田をさすがだと思うのだった



――――――


玲奈はシャワーを浴び


朝食を摂りに向かった


「玲奈ちゃーん」


珠理奈が手を振りながら近づいてきた


「ほら、隣とってるから」


そういうと自分の隣の椅子を引いた


「あ、ありがとう・・・」


昨日からのこともあり照れ臭かったが


素直に隣を空けていてくれたことが嬉しかった



朝食をとりながら


今日のスケジュールを聞く


最終日は予備日だったが


無事撮影が終了したため


午後の飛行機の時刻まで自由時間ということになった


メンバーが一斉に湧き上がる


「玲奈ちゃん!一緒に買い物いこっ!」


珠理奈は目をきらきらさせて玲奈を見る


「うん・・・///」


珠理奈と沖縄デートができるのは玲奈にとっても嬉しかった




朝食も終わり


他のメンバーもどこに行くかで盛り上がっていた


「玲奈、大丈夫かー?」


そんな中たかみなが話しかけてきた


「え・・・?」


「昨日の酒のこってねーか?」


「へ?あ、大丈夫です。すいません」


玲奈はあわてて頭を下げる


「いーっていーって!それに珠理奈と仲直りできたんだろよかったな」


「え・・・!」


「いやー良かった!仲良きことは美しきかなってな!今日は自由時間もできたし、2人で仲良く遊びな遊びなー!」



たかみなはそういうと笑って手を振りながら去って行った


玲奈は今日それを言われるのは何回目なのだろうと思った


・・・というか


珠理奈との関係はもはやみんな公認しているのだろうか


そう思うと


また顔が赤くなってきたのだった


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  • ◆おはようございます