気ままな詩人

48グループの創作小説を書いています。じゅりれな、さやみるきーメインになります。SKE、NMBの支店推しです。苦手な方は退室ください。

2016年02月

風ぐるま③

美優紀はすぐにみんなと馴染んだ

かくれんぼの後は

女の子たちとお手玉をしたり

男の子たちの相撲を応援したり

みんなの輪の中に居る美優紀は楽しそうに笑っていた



「あ、そろそろ帰らなー」

「ほんまやーあー腹減ったー」

空が茜色に染まり烏が鳴くころ・・・

「ほな、ばいばい」

美優紀はぴょんっと皆の輪から離れる

「美優紀ちゃんは一緒に帰らんのか?」

「うん・・・私ん家そっちちゃうねん」

「・・・一人で帰れるんか?」

「うん、いける」

「そうなん?」

「ほな、またなー」

「うん」

皆は手を振り歩き出した

夕日を背に土手沿いの道を皆で歩く

「・・・」

彩は一人遅れて歩いていた

美優紀・・・

寂しそうやったな・・・


「あー俺神社に忘れもんした!先帰っといてくれ」

彩は勢いよく叫ぶ

「えー?」

「何忘れたん?」

「ちょっと戻るわ!ほななー!!」

「えっ!おい!」

「一人でいけるから先帰っといてくれー!」

そういって

彩は元来た道を走り出した

タタタタ・・・

「はっはっ・・・」

夕日に向かって

彩は目を細めながら走る

忘れ物ってのは口実だ

でも、ある意味間違ってはいない・・・

美優紀の寂しそうな顔が頭から離れなかったから・・・

タタタタタ・・・・

「え・・・?」

肩で息をしながら

彩は神社の鳥居前で立ち尽くす

そこには

神社の石段に座っている美優紀が居た

「・・・帰ったんやなかったんか・・・?」

「・・・彩ちゃん」

美優紀はハッとして立ち上がる

「えっと・・・その・・・」

美優紀はもごもごと口ごもる

「まぁええわ・・・」

彩はそういうと

すたすたと歩き、美優紀の横に座る

「彩ちゃん・・・?」

美優紀は彩を見て首をかしげた

「美優紀が帰りたくなったら、言え」

「え・・・」

「女を外で一人にはできんからな」

「彩ちゃん・・・」

美優紀は俯き

ぽろぽろと涙をこぼしだした

「え?な、なんで泣くねん!」

彩はおろおろとする

「ちがうねん・・・彩ちゃんのせいやないん・・・」

美優紀はしゃくりあげながら言う

「私・・・隣町からきたん」

「え・・・?」

彩は驚いた

この神社は確かに町のはずれで隣町寄りだが、それにしたって距離がある

「今日、親に連れてこられてん」

「・・・そうなんや」

「でも、いやで気付かれんように出てきたん」

「え!ほな、今頃探してるんちゃうか?」

「ううん・・・心配やしてないよ」

美優紀は俯く

(どないしたらええんや・・・せや!)

彩はハッとして

「よっ・・・」

石段から飛び降り

裏手に回る

「彩ちゃん・・・?」

美優紀は首をかしげて

彩についていく

彩はかくれんぼで入っていた穴の中に入り

少しして

ひょこっと顔を出し

「ほれ、やるわ」

「え・・・」

そういって

風ぐるまを渡した

ゆるやかな風に

風ぐるまがからからと回る

和紙の鮮やかな色が

目を奪う

その風ぐるまは

彩のお気に入りだった

でも、女みたいだとバカにされて

皆の前で持つことははばかられたから

そこに隠しておいたのだ

なんとなく

美優紀にならあげてもいいと思った

「彩ちゃんのやないん・・・?」

「ええねん。美優紀にやる」

「・・・えへへ。綺麗やね」

美優紀は笑い

口をすぼめ、ふーっと吹く

からからと風ぐるまが回った

「ありがとう。彩ちゃん」

「・・・」

美優紀の笑顔に

彩は言葉を発することを忘れる

「大事にするな」

「お・・・おう」

彩はハッとして返事をする

「美優紀さん」

女の人の声が聞こえ

後ろを振り返る

そこには顔立ちの整った

綺麗な女性だった

「あ・・・麻友さん」

「よかった・・・裏に居たのですか。さ、帰りましょう」

麻友は美優紀達に近づき

「あら・・・こちらは?」

「えっと・・・友達」

美優紀は麻友を見つめる

「そうですか・・・この風ぐるまは?」

「彩ちゃんがくれたん」

「そうですか・・・よかったですね」

麻友はニコッと笑い

「うん!」

美優紀もホッとして笑う

「彩さん・・・ですか?美優紀さんと遊んでくれてありがとうございました」

「え・・・あ・・・いえ・・・」

彩は照れくさくなってまた頭を下げた

「さ、行きましょうか」

「・・・」

美優紀は動かない

「大丈夫ですよ。お父様には話しをしてありますし。まだ早かったとも言ってましたから・・・」

「でも・・・」

「私も一緒に謝ります。ね、それなら大丈夫でしょう?」

「うん・・・」

麻友の微笑みに

美優紀もようやく頷いた

「・・・ほなね、彩ちゃん」

そういって美優紀は手を振り麻友とともに歩き出した

「お、おう・・・」

彩は慌てて手を振った

さっきの人は誰なのか

どういう理由でこの町に来ていたのか

いろんな疑問が浮かんだけれど


風ぐるまを嬉しそうに見つめ

笑う美優紀の顔が

すべての疑問を吹き飛ばしてしまっていた


また・・・会えるかな・・・


そんな彩の思いに応えるように

美優紀の手にしている風ぐるまが

からからと回っていた

風ぐるま②

タタタタタ・・・

鞘に左手を添え、落ちないように走りながら

右手は懐辺りをおさえてしまう自分に

山本はハッとして苦笑いをした

(こんなんもろたって仕方ないよな・・・もっとええもん、もらうんやろうし・・・)

そんなことを思いながら

まっすぐにのびた道を走る


この道が

未来と逆行していたら・・・

そんなことを思う

走って走って・・・

昔に戻りたい

いや・・・いっそ、会わない方が良かったのかもしれない・・・

そんなことを思ったら

また、涙が出てきた


―――

少し、山本彩について話しをしよう

彼女は武家の四女として生まれた

だが、父は娘が生まれてたことに喜ばなかった

母は彩を出産した時に大量に出血し

なんとか一命は取り留めたが

次に子を宿せばまた多量に出血し、今度は死んでしまうと産婆に言われた

父親は焦った

このままでは男が居ない

家を継ぐ者が居ないと

そして、武士の面子もあったのだろう

苦肉の策にでた

彩を

男として育てると決めたのだ

彩は幼い頃から男として育てられた

何の疑問も持たなかった

自分はこのまま山本家を継ぐのだと

そう思っていた


6歳のころ

彩は仲間たちと神社でかくれんぼをすることになった

「いーち、にーい、さーん・・・」

鬼役の子供が数を数えだし

子どもたちはいっせいに散った

木に登るもの

茂みに隠れるものもいたが

彩は真っ先に境内の裏に走った

この前

とっておきの隠れ場所を見つけていたから

ザッ・・・

「きゃっ!」

「え・・・」

そして、彩は境内の裏で

綺麗な着物をきた女の子と出会った

「「・・・」」

お互い見つめ合ったまま

動けなくなった

「もーいいーかい?」

鬼役の子の声が聞こえ

「こっちこい!」

「きゃっ!」

彩はとっさに手を引いて

境内下の穴が開いている部分に入り込んだ

床下なので、中は広くひんやりとしていた

タタタ・・・・

「「・・・」」

隠れている近くを通る足音がして

2人は息をひそめ

そして

「「はぁー・・・」」

通り過ぎ

ホッと息を漏らす

「あ、すまん。なんか巻きこんで」

「ううん」

女の子は首をふる

「あ・・・」

彩は女の子の手を握っていることに気がついて

慌てて離す

「ふふっ。なぁ、名前は?」

外の光が境内の板間から差し込み

女の子の顔をやわらかく照らす

ドキッとした

「山本・・・彩・・・」

ドキッとしたことを隠すように

口をとがらせ

ぷいっと顔をそむける

「私は美優紀っていうん」

「みゆき・・・?」

彩はちらっと美優紀の顔を見る

名字は・・・?その着物から、農民の子ではないとわかる

どこかの武士の子供なのだろうか・・・?



「なぁ、私も一緒にかくれててもええ?」

「ん?ええで」

聞こうと思ったが

先に美優紀がそう言ったので

彩は頷く

「えへへ。ありがとう。彩ちゃん」

そういって美優紀は笑った

「なっ!男にむかってちゃんづけとかすんなよ!」

彩は恥ずかしくなって声を荒げる

「あーー彩!こんなとこにおったんか!」

「げ・・・」

声をあげたせいで見つかってしまった

「・・・ってだれや?」

「えー彩、誰つれとんじゃ?」

「うわっ押すな!押すなって!」

一人しか入れない穴に

すでに見つけられていた子たちが美優紀を見ようと群がり

鬼役の子を押しつける形になった

「ふふっ・・・あははっ!」

美優紀はその顔がおかしくて思わず吹き出してしまう

「よーし!ほな、美優紀も入れてもう一回すんでー!」

彩もそういって笑った

これが

美優紀との出会いだった

風ぐるま①

時は寛永

江戸では徳川幕府が統治していた時代

これは

そんな時代の物語・・・


チュンチュン・・・

サーーーー・・・

小川のせせらぎと

木漏れ日が

眠気を誘うような

穏やかな春・・・


大きな石に腰掛け

川の流れを見つめる人が居た

袴姿、脇には刀をさし

髪は後ろでひとつに結んでいる

今年、元服をする予定のため髷(まげ)はまだ結っていない・・・


この人物の名は

山本 彩 

武家の子供である

幼少の頃より剣術に優れ

寺子屋での成績も優秀である


「あははー」

「まってよー」

「ほれ、はやくー」


土手の方から幼い子供のはしゃぎ声が聞こえて

振り返る

子供たちは嬉しそうに走っていた

皆、同じ服装で

男も女もない・・・

そして、最後に土手を走っていた小さな女の子が

転んでしまう

「あ・・・」

とっさに石から腰を浮かし

駆け寄ろうとした・・・

「何してんだよ。ほれ、泣くな。これやっから」

前を走っていた男の子が

女の子の元に駆け寄り

風ぐるまを差し出す

「うん」

女の子は手で涙をぬぐい

風ぐるまを手に笑う

「さ、いくぞ」

「うん!」

男の子は女の子の手を引き

また走り出す

女の子の手にはくるくると回る風ぐるま・・・



『ありがとう、彩ちゃん』


山本の脳裏に

幼い日の記憶が蘇る

風ぐるまを手に

嬉しそうに笑う

少女の姿・・・


「・・・」

山本は懐から

和紙に包まれたものをスッと取り出し

そっと開いた

それは朱色の櫛だった

淵には花の絵付けがしてあり

綺麗な模様が描かれていた


どうして成長するのだろう

いっそ、子供のままでいたかった

何も考えず

笑っていたかった

無邪気に

何の違いも感じず・・・

「・・・美優紀」

そう、漏らして

声が震える

ぽたり・・・

その櫛に、涙が落ちた



―――風ぐるま―――


「彩。」

土手から声が聞こえ

ハッとして涙をぬぐい

あわてて、櫛を懐にしまう

「由依・・・」

「お父様が探してたで。稽古にも出ないでどこにいったんやって・・・」

そう言いながら、着物の裾を上げ、器用に土手を下りる

彼女の名は 横山 由依

山本よりひとつ年上の武家の娘である

昔から親同士が仲が良く

付き合いが長い

「・・・ええん?」

「はっ・・・何が?」

山本は目をそらす

「そう・・・なら、ええんやけど。今しかないで」

「・・・」

「もう、簡単には会えんようになってしまうんやから」

「・・・」

山本は目を伏せ

「仕方ないやん。何ゆうたって・・・一緒や。それに・・・」

山本は胸に手を当て

「どっちにしろ、あかんから」

そういってフッと笑った

「・・・」

憂いを帯びたその表情に

横山は黙ってしまう

「ほな、帰るわ。もう大目玉くらうんわかってるけど」

そういって山本はいつものように笑い

軽快に坂を登り走って行ってしまった

「・・・皮肉なんは時代か・・・それとも・・・」

横山は目を細め、小さくなる山本の後姿を見つめ

「性別か・・・」

ぽつりと呟く


山本彩には秘密があった

それは

男ではなく女だということだった

◆あとがきとお知らせ

こんにちは、しゅうです(^∇^)

予告は時代劇ものじゃなかったのかよ

もしかしてボツ?

と、お思いの皆さん

安心してください、ちゃんと書いてますよ笑


なんか、長編とか書いてたら衝動的に別物が書きたくなるんです

今回はメモの整理してたら

この話しのメモ書きを見つけて

今なら書ける(・∀・)と思い

先にアップしちゃいました(^▽^;)

いやー休んでる間にも文章書かなきゃ駄目ですね

しばらく書けなくなっていて・・・

完全にリハビリ状態でした笑

やっと波に乗れた感じです(;´▽`A``


今回も相変わらず片想いな話・・・

好きだけど言えないから

言い訳をしながら

甘えるさや姉を書きたかったんです笑

みるきーが先に起きたら

「いや、私もしらんまに寝てたんや」って言おう

とか思いながら

ドキドキして全然寝れないっていうね・・・(・∀・)

あの二人はやきもきするくらいがちょうどいい笑



時代劇ものもなんとか形になってきたんで

土曜からアップしまーす(・∀・)

中途半端な日にちですが・・・(;´▽`A``

ひろーい心でお楽しみにー笑(^∇^)

言い訳

「彩ちゃんのとーなりっ!」

「わっ!」

新幹線の窓側に座っていた私の横に

みるきーが勢いよく腰掛けてきた

「なんや、指原さんとこやなくてええんか?」

私は眉をひそめる

ここ最近、選抜の仕事が忙しい

東京、名古屋、大阪・・・

いろんなところを飛びまわっている

みるきーとはNMBの仕事も一緒だから

新幹線とか、バスとか移動の時は隣になることも多い

だから、こんなときは他のチームの人と座りたいんじゃないんだろうか?

「彩ちゃんは私が隣なん嫌?」

「いや、別に・・・嫌やないで」

「ふーん。知ってる?最近さやみるきーがないって世間が寂しがってんの」

「・・・どないせぇゆうねん」

私はまた、ため息をついた

「こうするん」

「な・・・」

みるきーは私の方に顔を寄せ

カシャ

慣れた手つきで自撮りをする

「えへへー。これ、あげんねん」

みるきーは得意気に画面を見せる

画面には眉をひそめた私とばっちり決め顔のみるきーが写っていた

「へいへい、おすきにどーぞ」

私はそういって寝る体制に入る

後ろでは他の選抜メンバーの話声が聞こえる

いいBGMだ・・・

「もー彩ちゃんいっつも寝るやん」

「いやいや、移動の時に寝なもたんって。体力回復してんねん」

「アリナミン飲んでるんやろ?」

「ゼロセブンな」

「あはは」

こうやってテンポよく会話ができるのは

関西人として気持ちがいい

私はシートにもたれ

ちらりとみるきーの横顔を見る

嬉しそうに携帯をいじっている・・・

ツイッター更新してるんかな・・・

そういえば・・・みるきーとこうやって隣になるんって実は久しぶりなんちゃん?

選抜同士やけど

お互い仕事別で、現地集合とかが多かったし

なんか、移動ってゆーたらみるきーが隣みたいなとこあったから

すっかり忘れてた・・・


『彩ちゃんのとーなりっ!』


みるきーが嬉しそうに座ってきたのを思い出して

クスッと笑ってしまった

ホントは、隣になりたくて

椅子取りゲームみたいに勢いよく私のところ目指してきてくれたんちゃうか・・・?

なんや

そんなん

めっちゃかわええやん


「なに?」

みるきーが私の視線に

首をかしげる

「なんでもない。世間のさやみるきーファンの反応が楽しみやな」

「うんっ」

そういってみるきーはニコッと笑った


あぁ・・・あかんなぁ・・・

めっちゃ好きやわ・・・


その笑顔にすべてをもっていかれた

いや・・・前から・・・

私の気持ちはみるきーに奪われている

ツーショットの写真が減ったのは

お互い忙しくなったっていうんもあるけど

単純に・・・照れくさかったから

ドキドキして・・・

顔が赤いんばれるんちゃうんかとか

そんなん思ったら

撮れるもんも撮れんくなった

正直、雑誌の撮影は大変だ・・・


「・・・」

そんなことを思っていたら

みるきーがうとうとし始めた

おいおい、人にはすぐ寝るやんとか言うくせに

自分の方が先寝始めてるやん

私は心の中で突っ込みをいれながら

みるきーの顔を見る


好きや・・・

そう言えたら、楽なんかな?

でも・・・NMBのツートップとして走り続けた2人は

知らない間にライバルに見られるようになった

支え合える存在・・・

本当のところはそんな関係

性格も全く違うのに・・・

惹かれるのはどうしてなんだろう・・・

こうやって隣に来てくれたから

もしかしたらみるきーも・・・って

それは、惚れた奴のいい解釈でしかないか・・・


そう思っていたら

新幹線の振動で徐々にみるきーの身体が傾き

トン・・・

私の肩に頭を乗せる

「・・・」

甘い香水の香り・・・

私の・・・好きなにおい

今は

こんな関係が一番ええんかもな


私はそっとみるきーの頭に顔を寄せる


ええねん

私、今、寝てんねん


そう自分に言い訳しながら・・・



――END――

◆あらら…

気付けば2月半ばですよ・・・Σ(・ω・ノ)ノ!

更新できず、すいません(;´▽`A``

なんか、バタバタとしておりまして

あっという間に日々は過ぎていくものですね

さすが、2月は逃げるって言うだけの事はある(・∀・)

あ、でもちゃんと書いてますからね

もう少ししたらお見せできるようになるくらいの枠組みはできると思いますので

しばしお待ちを・・・(^▽^;)

あ、予告しておきますとですね

次回作はさやみるきーになります

あと、ちょっと時代劇もの?になるかなぁ

作者、大河ドラマとか朝ドラとかみない人なんで

時代背景とかおかしいと思いますが

広ーい心でお付き合いくださいませ

では、もう少しお待ちください(;´▽`A``
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  • ◆おはようございます