「はぁー・・・緊張する」

ついに迎えた卒業コンサート

振り入れは、なんか自然と体か動いた

体力は昔みたいになかったけど

NMBにいた時の感覚が残ってるんやなって思った

コツコツコツ・・・

楽屋までの通路をあるき

楽屋のドアをぐっと握り

(彩ちゃん・・・おるかな?・・・ええいっ!)

ガチャ・・・

勢い任せにドアノブを

「みるきーやん久しぶりー!」

扉を開けるなり里香ちゃんが私に気づいて駆け寄ってきた

「久しぶりー」
「かわらんなぁ」

他の1期生のメンバーも次々に駆け寄ってきてくれた

私は話をしながら横目で楽屋を見渡す

「彩なら打ち合わせやで」

「え・・・あぁそう・・・」

里香ちゃんの言葉に探していたのがばれてドキッとした

「あー彩」

まーちゅんの声に

体がぴくっと反応する

「みんな久しぶりーありがとう」

彩ちゃんの声を背中越しに聞いてドキドキした

「もう少ししたらリハやから。おねがいします」

「みんなでもりあげようね」

「さやねぇが卒業するとかマジエモい」

「なんやそれ」

彩ちゃんははるちゃんとかりぃちゃんとかと楽しそうに話していた

「みるきー」

里香ちゃんの声にハッとする

「いける?」

「う、うん。いけるで」

「・・・・」

里香ちゃんは私の耳に顔を近づけ

「素直に言いたいこといったらええねん。その方がみるきーらしいで」

「え・・・」

「こういうとこ腹立つとかでもええし。ちゃんと話しとき」

「う、うん」

「そのタイミングは任せるから」

里香ちゃんは私の肩をぽんっとたたき

ニカっと笑った

「彩ー久しぶり」

里香ちゃんは私にそう言った後彩ちゃんに声をかけ

私の肩をつかんで彩ちゃんのほうに向けた

「・・・おう、岸野久しぶり。みるきーも・・・その来てくれてありがとう」

彩ちゃんはすごくぎこちなく笑った

「うん」

「ほな私は俺らとはの練習してくるから」

「あ、それやったら私も」

「いや、ええからええから」

里香ちゃんは彩ちゃんの肩をぽんっとたたき
まーちゅんたちの方に行ってしまった

「・・・」
「・・・」

お互いに沈黙が流れる

「あの・・・な。みるきー・・・」

彩ちゃんが口を開こうとしたとき

「「きゃー!!」」

楽屋のドアが開き、1期生たちの黄色い声が響く

「どうも、皇輝音翔です」

百花ちゃんがプライオリティーの時の衣装を着て現れた

「げっ・・・」

彩ちゃんの顔が引きつる

「さやねぇなにしてんねん。リハやるでリハ」

「ちょ、ちょっとまてぇ」

「えーなになにさやねぇもやんの?」

「リハみようみよう!」

みんなきゃいきゃいと騒ぎ出す

それにしても、なんで彩ちゃんそんなに慌ててるんやろ?

「あーもう!ネタばらしになるから、リハもみんでええからな!」

彩ちゃんは百花ちゃんの腕をつかんで楽屋から出て行ってしまった

「行くな言うたら行くよな」

「よし行こう」

里歩ちゃんとまーちゅんは目を輝かせ

2人の後を追おうとしたとき

「では、皆さんリハーサルに向けてご準備お願いいたします」

会場のスタッフさんが呼びに来て

2人は急ブレーキをかけ

準備をしだした


・・・なんやろ

結局話できんかったな・・・

私ももそもそと着替え

準備をする

「ではおねがいしまーす」

スタッフさんの声に促され

みんなステージに移動し始める

私はうつむきがちに楽屋を後にした