そして忘年会当日


場所は秋元の部屋ですることとなった


参加者は


宮澤、秋元、篠田、小嶋、柏木であった


高橋と大島に声をかけたが


参加できるかは保留となっていた



「お疲れ―これビール買ってきたよ」


「おじゃましまーす」


篠田と小嶋が秋元の部屋に入る


「お疲れ様です。さ、どうぞ」


秋元は2人をコタツに座らせた


「まだみんな来てないの?」


「いえ、宮澤は買い出しに行ってます」


「あ、そうなんだ。今日は何作るの?」


「簡単に鍋でもしようかと」


秋元はそう言ってガスコンロを机の上においた


「何鍋―?麻里ちゃん楽しみだね―」


小嶋はニコニコしていた


「陽菜、ちゃんと手伝ってよ」


「うーん。味見担当で♪」


「仲いいですねーお2人」


秋元はそんなやり取りをみてぽつりと漏らす


「あ、うん。まぁね」


篠田はにこっと笑う


「おじゃましまーす」


「おじゃまします」


ドアが開き


宮澤と柏木が現れる


その手はしっかりと握られていた


「おつかれさま」


「ゆきりん、久しぶりー」


篠田と小嶋が2人の方を見て笑った


2人がいるのを見て


柏木はとっさに手を離したが


篠田はそれを見逃さなかった


「お久しぶりです。あ、えっとはじめまして柏木由紀と申します」


柏木は小嶋の横にいる篠田にぺこっと頭を下げる


「篠田麻里子です」


篠田も立ち上がり一礼する


「ゆきりんは私が指導した後輩なんだよ―」


小嶋はえへんと胸を張った


「・・・大変だったでしょ、天然ひどすぎて」


篠田は柏木に言う


「え、いやそんなこと・・・」


「もー麻里ちゃん!」


柏木がおろおろとしていると


横から小嶋がむっとして篠田の腕を引っ張る


「ははっ冗談だって。さ、鍋作ろうか」


そう言って篠田は小嶋の頭をぽんぽんとなで


キッチンに向かうのだった



――――――


「よし、これでOK」


篠田はぐつぐつと煮える鍋を見て頷く


「篠田さん手際いいですねー」


「うまそー」


秋元と宮澤は篠田の横から鍋を覗き込む


「具材入れただけだよ」


そういって篠田は笑う


「いえ、見栄えとか、入れるタイミングとか・・・すごかったです」


そういって秋元は眼を輝かせた


「いいすぎだよ、じゃあ運ぼうか」


「あ、じゃあ私持っていきます」


宮澤は鍋を持ち


リビングに向かう


料理が苦手な柏木と小嶋はお皿などの準備をして待っていた


「わーおいしそう」


「すごーい。おいしそう」


柏木と小嶋も鍋を覗き込む


「ははっなんか照れるなー。さ、食べよ」


そういって篠田は小嶋の隣に座ろうとした時


ブーブー


「ん?」


篠田の携帯のバイブが鳴る


「あ、たかみなだ」


そういって電話に出る


「あ、そうなの?うん、じゃあ迎えに行くわ―」


電話を切り


「今近くまで来てるって、ちょっと下まで迎えに行くわ」


「いや、私たちが行きます」


そう言うと秋元と宮澤は上着を羽織り


外に出て行った



部屋には柏木と小嶋、篠田が残った


ぐつぐつと鍋の音だけが響く




「で、2人はいつから付き合ってるの?」


篠田はにこっと笑って柏木の方を見た


「えっ!!」


唐突な質問に柏木は混乱する


「だって、手つないでたでしょ」


篠田はしたり顔で柏木を見る


「えーゆきりんも付き合ってたのー?」


「え、もしかして・・・陽菜さんも?」


「うん、そうだよー」


そういうと小嶋は篠田の腕に抱きついていた


「えーーーーーーーーー!!!!」


柏木は思わず大声を上げる


「ははっ大声出しすぎだよー」


篠田は笑う


「りんちゃんどうしたの!?」


宮澤が勢いよくドアを開け、中に入ってきた


「え?あ、あの・・・」


柏木は驚き過ぎでうまく言葉が出なかった


「なんだ、てっきり火傷でもしたのかと思ったよー」


宮澤はほっとしてその場に座り込んだ


「もー外まで叫び声が聞こえてたから何かあったのかと思ったじゃん」


「いや、佐江ちゃん。あのね・・・」


「ぷっ、はははっ!」


柏木が必死に自分を落ち着かせて話そうとしている姿をみて


篠田が吹き出した


「なんだなんだー盛り上がってんのかー?」


「おじゃましまーす。あーにゃんにゃんにゆきりんもいるじゃん!」


遅れてきた高橋と大島が現れる


「あ、優子・・・」


篠田は少し申し訳なさそうな顔をしたが


「お久しぶりです篠田さん」


大島はいつもの笑顔でにこっと笑った